思い付きの短編集【WT】（リクエスト受付中）

甘い甘い口づけを　※夢主あり ページ8

※アイスバース スマイルさんがジュース、Aさんがアイス
※学パロ

苦手な方はブラウザバックを推奨します。


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いつからだったろうか、






『彼女』に惹かれ始めたのは。






その綺麗な横顔や肩まで伸びた髪、
話しかけると嬉しそうに駆け寄ってくるところ、そのすべてが好きだった。





「あ、スマイル！やっほー！」





今日もまた、Aが駆け寄ってくる。






しかし今日は、少し様子が違い、なんだかそわそわしている。






「お前、なんか今日そわそわしてないか？」






思わずそう尋ねてみる。






「え？そ、そうかな？ま、まあそれはいいとしてさ、今日の放課後って空いてる？」





「…空いてるけど」





「じゃあさ、放課後にここの廊下に来てくれないかな。言いたいことがあって。」





「わ、かった。」




そんなことを言われたら期待してしまう。








その後の授業の内容は何も頭に入ってこなかった。



















「…悪い、待たせた。」






廊下に行くと、Aはすでに待っていた。






「ううん、全然大丈夫。」






「それで、言いたいことって…」






「……あのね、私、ずっと前から、スマイルのことが好きなの。」





「…え」






「ごめん、いやだったかな？」






「そんなこと、ない。お、俺も、お前が好き。」





「そうなんだ！」





ぱあぁぁと顔を明るくするA。
しかしすぐに、その顔はかげってしまった。





「…？どうした？」






そう言って顔を覗き込むと_________






「…え？」





彼女の目からは甘い香りのするクリーム状のものが溢れだしていた。

















今思えば、心当たりはあった。







偶然彼女に触れてしまったとき、まるで『アイスのように』冷たかったこと。







そしてそのことを、「冷房が効いていたから」ということで片付けてしまったこと。






そのときのAの顔が、とても悲しそうだったこと。



















彼女は、アイスだ。










そして俺は＿＿＿＿＿＿＿＿＿










「スマイルは、ジュースだったんだね。」










「っなんで…」









「薄々気付いてた。アイスはジュースと惹かれ合うって知ってたから。」









「ならどうして！」









「私は、溶けてもいい。スマイルが愛してくれるなら。」

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