魔王サマと勇者様* (smkin) ページ11
異世界パロ
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side sm
俺は魔王だ。
何を言っているか分からない?
しょうがないだろう本当なんだから。
ただまぁ、俺は対して悪い魔王ではなく、魔界の王と言うだけで魔王と呼ばれている。
人間と魔族の抗争はなく、統治が上手くいって魔物達はみんな人間を襲うことは無い。
本当によくできた子達だ。
だが、最近は少し悩みがある。
人間国が勇者とかいう奴を送り込んでくることだ。
何もしてないのにこっちが悪者扱いされる理由が分からないんだが?
と、言うことで今日という今日は許さない。
何度か勇者を追い返してきたが、何度目かも忘れた今回は人間国から俺の部屋まで魔物達に静かにしてもらって、直通のお膳立てをして自らの手で塵一つ遺さず消してくれよう。
sm「クッ...クハハハハハ!」
あの腹黒国王の絶望の顔を想像するだけで笑いが込み上げてくる。
さぁ、こい。
勇者にはなんの恨みもないが、悪く思うなよ。
kin「...っ...いる...かぁ...」
sm「よく来た人間よ」
重い扉が音を立ててゆっくりと開く。
中を伺うように顔を覗かせる勇者。
kin「...逃がしてくれませんかね...?」
部屋に恐る恐る入ってきた瞬間、扉が閉まる。
逃がさないと言わんばかりの音に勇者は肩を揺らして怯えている。
...
可愛い。
なんだこのかわいい生物は...!!
人間ってこう...もっと自分勝手で相手のことなんかどうでもいいって奴なんじゃないの?
小さな動物の様な愛らしさ。
sm「逃がすことはできない。が、頼みがあるなら聞こうか」
kin「あの俺!ここまで魔物倒してないし、本当は魔王様のこと倒したりしたくないんですよ...金がなくて...魔王を倒しに行けば金をくれるって言うから...俺...親に楽して欲しくて...」
若い子だろうに、家族のことが大好きなんだろう。
そうまでして俺の元にきた彼を俺のものにしたい。
俺は、どうやら根っから魔王みたいだ。
sm「名前は?」
kin「え...きんとき...です...」
sm「きんとき、お前の家族は俺がどうにかしてやろう。その代わり、俺の付き人になれ」
kin「ま、魔王さま...?」
sm「お前のことが気に入った。一生を約束してやる。国を裏切れ」
彼の家族には悪いが、魔王討伐に出てしまったのが運の尽きだ。
これを期に人間国吸収まで視野に入れ、あの腹黒国王を王座から引きずり下ろす。
sm「俺を選べ。後悔させない」
kin「...それで、助かる...なら...」
#取り合い(kir&br×shk)→←やり直しの果てに* (shkkir)(nkmkir要素あり)
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