Episode123 ページ24
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「結局誰が行くの？」
「おれらと二位と三位のとこと、あと迅さん忍田さん東さん、と小南？だな」
弾バカが指を折って答える。
冬の夕方はすっかり日も沈んでいて、あたりは暗くて夜と似たようなものだった。この空に必ず朝がやってくることなど誰も疑わないしのに、いざ人間が深い夜の闇に落ちたとき、その夜には本当に朝が来るのだろうか、このまま夜が明けないなんてことになるのではないか……と感じてしまうのは一体なぜなのか。どんな夜にも必ず朝が来るよと、そう言ってやれなくなるのは何故だろうか。ましてや自分がその朝の光に成り代わって、その夜を終わらせてやろうなんて思えるやつは滅多にいないだろう。
「あー今日の晩飯なに食おーかな」
「なに自炊でもすんの？」
「今日仕事で親いねーんだよ、あとコンビニ飯な」
ふーん、とオレは弾バカの発見に言葉を返す。たまに両親が家を空けることがあるようで、今までも何度かそういった話は訊いていた。
「あれお姉さんは？」
「今日は彼氏のとこ泊まるって」
「まじかー」
亜桜と弾バカがそんな会話を繰り広げる。オレは弾バカの姉には会ったことがないのだが、亜桜はあるのだろうか。
「おれも今日仕事で親帰り遅いんだよな……」
「米屋んとこもそーいうの多いよね」
亜桜の家は親が家を空けることが少なくて、こいつが基地から帰る頃にはどちらかの親が家にいる。妹もいるので、亜桜が家に一人になることは少ないようだ。
「あ、なあ弾バカ今日家泊めて」
「は？」
「一緒に晩飯食おーぜっ」
「きもっ！」
オレは弾バカと肩を組んだ。そんなオレと弾バカのやり取りを見て、亜桜が「いーじゃん楽しんできなよ」と笑った。
「ん、お前も来るだろ？」
「は？」
「二人より三人の方が楽しーだろ」
亜桜は先程の出水と全く同じ一音を発してリアクションした。オレの発言に弾バカも疑問の眼差しを向けていて、でもオレは意見を曲げない。死の危険性を伴うもの、それが遠征。だが本当にあいつらが死んでしまうなんてもちろん思っていない。ただ、行く前に三人で過ごしたい。遠征という一つの節目を迎える前に、三人の時間を作りたい。だからオレはこんな突拍子もないことを言っているわけで、真剣なわけで。
「……ま、明日学校ないしありかもね」
「おれんち今日誰も帰ってこねーから騒げるしな」
太刀川隊コンビがそう口々に言って、にこりと笑う。一緒に過ごした時間がオレより濃かったのか、二人はなんだか似てきたような気がした。
「じゃ、決まりだな！」
オレもニカッと笑った。
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亜桜(プロフ) - 緋色さん» ありがとうございます(；▽；)更新頑張ります！ (2019年1月21日 19時) (
レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
緋色 - 続きが気になりすぎる！！！面白すぎてヤバイです！！更新頑張ってください！応援してます！！！！ (2019年1月20日 21時) (レス) id: 076cc2dab4 (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - twice MOMO，loveさん» 長編にも関わらず全て読んでいただけて本当に嬉しいです(；ω；) できる限り定期的に更新していきたいと思います！ (2018年12月11日 11時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
twice MOMO,love - とても面白いですっ！ いっきにすべてのお話し読みおわってしまいましたッ！ これからも頑張ってください！( v^-゜)♪更新お待ちしています！ 長文ひつれいしました (2018年12月10日 17時) (レス) id: cfa0ae033f (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - アヤカさん» ありがとうございます！！( ；∀；)がんばります！！ (2018年11月25日 12時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜桜 | 作成日時：2018年10月8日 12時
