Episode085 ページ36
米屋side
最近暑さが和らいできた。オレは合服に変わった制服を着て、そのまま基地に来ていた。ラウンジの空いている席を探しながら隣を歩くそいつも、合服の制服を着ていた。
「あれ、米屋とAじゃん」
「おー弾バカ」
「太刀川さんの課題手伝うんじゃなかったの」
「忍田さんに代わってもらった」
ふと席に座っていた出水に声をかけられて、オレも亜桜も口々に言葉を発する。出水の正面に座る人物に見覚えがなくてオレは首を傾げた。
「席探してんの？相席する？」
「ナイス出水」
亜桜は即答して出水の隣に座った。必然的にオレはその見覚えのない人物の隣に座ることになるわけで、「よー」ととりあえず挨拶をしておいた。
「あ！佐鳥くん！……だよね？」
すると席についた亜桜がオレの隣の人物を見て、ハッとして営業の笑顔を作った。一瞬で声を高くしたそいつには本当に尊敬に値する女だ。裏表が激しすぎる。佐鳥？は緊張しているのか肩を跳ねさせていた。
「あっハイ佐鳥です！！」
「出水と仲良かったんだね〜〜」
「学校が同じで……」
それを訊くと亜桜は「あ〜〜！」と営業スマイルを浮かべて納得した。今目の前にいる女は誰なのか、まるで別人だ。
「Aー、隊室にあったプリン太刀川さんが食べてたぞ」
「は？」
出水がニヤニヤしながらそう告げて、亜桜はさっきよりもワントーン低い声……つまりいつもの地声で声を発した。
「なんで止めなかったわけ」
「課題に追われて辛そうだったからさー」
「自業自得じゃんあり得ない」
出水が亜桜を挑発して面白がっている。いつもならバレるまでトラブルの種は言わないのにどうして……と一瞬考えて、瞬間隣の佐鳥が視界に入った。ああ、そういうことか。
「悪い亜桜、クラスの友達にお前のランク戦の動画見せたら引かれたわ」
「は、米屋まで何やってんの？死にたいの？」
出水の計画が見えてオレもそれに乗る。案の定亜桜はいつものモードに切り替わった。それでどんどん本性を顕にすることが、出水公平の狙いだ。
「あの……えっと」
そして苦笑いをした佐鳥が口を開き、途端に亜桜が事の重大さに気づいて青ざめる。オレはおかしくて笑いを堪えられなかった。
「亜桜先輩はそういうキャラ……なの？」
佐鳥のこの一言でオレも出水も声を出して笑った。出水は多分、亜桜に騙されている佐鳥の目を覚ましてやろうと計画したのだろう。結果は大成功。
「出水……米屋……」
「試合終了」
「亜桜の負けだな」
亜桜は不服そうにオレたちを睨んでいた。
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亜桜(プロフ) - 深未さん» つけてないですよ〜！ (2019年12月18日 8時) (
レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
深未 - 夢主ちゃんバックワームつけてないの？笑 (2019年12月18日 0時) (レス) id: cdb3fa391f (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - 霧月さん» そんなに嬉しいお言葉を頂けてうれしいです(T^T)続編更新致しましたのでそちらもよろしくお願いします！ (2018年10月8日 12時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
霧月(プロフ) - とても面白いです!!夢主ちゃんの性格も大好きです!!更新楽しみにしてます(≧∇≦*)大変だと思いますが、頑張ってください！ (2018年10月8日 0時) (レス) id: 77a041f6c8 (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - R.Oさん» ありがとうございます(T ^ T)がんばります！！ (2018年8月22日 16時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜桜 | 作成日時：2018年6月15日 17時
