Episode045 ページ46
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しまった、と思うが、私はすぐにベッドに落ちた。ボフッと音が鳴って、すぐに起き上がってモニターを見つめる。
「亜桜ちゃんお疲れ様〜、惜しかったね……」
「いや……完全に向こうが上手でした」
やらかした。
グラスホッパーを起動した所までは良かった。致命傷を負わせられなくてもトリオンを削れば出水の援護でトリオン漏出過多を狙えたし、あの状況で優先すべきなのは二人で確実に敵の銃手を落とすこと。太刀川さんといかに早く加勢するかはその次だったのに、焦ったせいでまた悪い癖が出た。
『グラスホッパー使ったらトドメは背後から狙う、これもお決まりだな』
以前出水に言われたアレだ。読まれたから殺られた。敵の分析勝ち。
「太刀川さん出水ごめん、しくじった」
「反省は後だ」
「おー、今度はベイルアウトしたまま寝るとかしねーんだな」
私を殺った銃手が太刀川さんと戦っていた攻撃手と合流してしまったので、太刀川さんは今私と話している暇は無いという感じ。それを援護する出水は呑気なことを抜かしている。
「ありゃりゃ、最後の一人も合流しちゃったね」
「……」
こちらに向かっていた敵のもう一人の攻撃手が更に合流してしまい、敵は銃手と攻撃手の二人の合計三人。ウチは二人。出水は一対一で殺り合うより味方の援護をするほうが得意だから、私が生きていて、あの銃手を落とせていたらうちに有利な盤面だったのに。
何もできない私は、ぎゅっと拳を握ってモニターを見つめた。
―――太刀川side―――
「なあ迅、どこがダメだったと思う」
「うーん……」
できたばかりの太刀川隊が二位まで登りつめ、Ａ級挑戦権を獲得するという波乱が巻き起こったＢ級ランク戦。だが結局、太刀川隊はＢ級二位という結果で幕を閉じた。
「Aがベイルアウトしたのがデカいのか？」
「いや、Aちゃんが生き残ってたとしても、未来は変わらなかったよ」
つまり、おれはＡ級に敗れた隊長の愚痴を訊かされてるわけ。
「何だよ……じゃあ単なる実力差か」
Aちゃんが生き残っていたとしても、太刀川隊が勝つ未来は視えなかった。相手はＡ級でチームワークも良いし、流石の太刀川隊もまだＡ級への壁は高いといったところだ。
「おれは初めてのランク戦で二位まで上がったことのほうが異常だと思うけどね」
「まあそれは一理あるな」
「否定しなよ」
Ａ級に負ける以前に、Ａ級に挑戦していることが異例だし偉業だ。太刀川さんはガコンと空になった缶をゴミ箱に捨てて、ベンチから立ち上がった。
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亜桜(プロフ) - 百瀬さん» ご指摘ありがとうございます！固定夢主の名前を変換しそこねていたようで……大変失礼しました;;気付いたところから修正していきます。 (2023年1月5日 0時) (
レス) id: 8ae19fe800 (このIDを非表示/違反報告)
百瀬 - 途中途中で名前が"紗雪"になってますよ〜！ (2023年1月3日 12時) (レス) @page47 id: 6aa4d6dc2c (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - 柊那さん» ありがとうございます(´;ω;`)修正多めのマイペース更新で申し訳ないですが頑張ります！！ (2018年5月18日 13時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
柊那 - 面白かったです！続き楽しみてしてます。更新頑張ってください( -`ω-)b (2018年5月18日 2時) (レス) id: 6886eff87c (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - 藤見日和さん» わざわざ有り難うございます！！わがままな作者で申し訳ないです（汗）必ず戻ってきます…！ (2016年11月24日 20時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜桜 | 作成日時：2015年8月5日 16時
