ワイテる方達との話【短編集】 (ページ6)

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一日の目覚めが君だったらページ6

一日の目覚めが君だったら。
何度願ったことか。けれど叶うはずがないと思ってる。
だって君は俺の事嫌いだもんね。
いつも俺の事避けるよね。
目も合わせてくれなくて。話しかけても目をすぐ逸らして逃げるんだ。
付き合うどころか話もできないなんて。
俺と君は結ばれない運命なんだね。
なのにあの時、なんで俺の名前を呼んだの？
放課後倒れた時、なんで意識が無くなる直前に俺の名前を呼んだの？
周りにはクラスメイトもいっぱいいたし、俺が1番近くにいたわけじゃないのに。
君はすぐ病院に運ばれてあっという間に入院ってことになったね。
特にたいしたこともなく、すぐ退院になったね。
今日が退院の日。
君に嫌われていても俺は君の病室に行く。
夕日がかかった廊下を早足で歩き、君の病室の前に行く。
病室を開ければ後ろを向いた君が。

『…しゃ！？しゃ、シャークん、どうしたの？』

やっぱり嫌いなんだ。
ここまで思い続けた俺が馬鹿だったよ。

sh)「A…えっと、退院おめでとう。それだけ！」

早口でそう言うと俺は病室をあとに…できなかった。

『待って！！』

そう言って君は俺の腕を掴む。

sh)「なに？俺の事嫌いなんでしょ、そういうことしないで」

『…！？嫌いじゃない！！好きな人の前だと、緊張しちゃって…』

言った瞬間、君はハッとする。
みるみるうちに顔が赤くなっていく。

sh)「…ほんとに？……はぁぁ～、嫌われたかと思ってたじゃん」

『ご、ごめん…』

sh)「ん～、俺と付き合ってくれたら許すよ」

『え、それって』

sh)「そうだよ、Aのことが好き。俺と付き合ってください。」

『…もちろん！！』

そういった君はいきなり俺に抱きついてきて…。

sh)「ちょ、ここ病院…！…そうだ、俺んちくる？」

『行く！！』