ワイテる方達との話【短編集】 (ページ7)

今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:21,384 hit

大好きだった君へページ7

『私ね、夏休み終わったら転校するんだ。』

sm)「え？嘘はやめてよ…」

『嘘じゃないよ～8月に入ったら引っ越すんだ。』

sm)「そんな…」

そう君に言われたのは夏休み前のこと。
今日は8月1日。君が引っ越す日。
最後くらい君に会いたい。大好きな君に
俺が一人でいるときも、話さないのにそばにいてくれて、帰りも約束してないのに絶対一緒に帰ってくれた。
君のそんな気遣いが大好きだった。
だから、今日伝えなきゃ。
離れ離れになってからじゃ遅い。
そう決めた俺は急いで家を飛び出した。

君の家の前に行くと、君は自分の家を外から見ていた。

sm)「A…」

名前を呼ぶと君の頬が少し赤くなる。
なんでかわからないけどね。今でも。

『ど、どうしたの！？』

sm)「今日、引っ越すんだろ？それで、Aにどうしても言いたいことがあってさ…」

『私に…？』

sm)「Aの優しいところや、俺の性格をわかって接してくれるところ、すごく好きです。もう会えなくなっちゃうから付き合えとは言わないです。
お願いだから、俺のことは忘れないでください」

ーー
そう約束したのはもう何年前だろうか。
今は久しぶりに地元に帰ってきて、君の住んでた家に向かっている。
まあ、もう会えないんだけどね。
そう思いながら君の家の前を見ると、見たことある女の人が外から家を見ていた。
どこかで会ったことあるのかな…？
と疑問に思いながらもその女の人に話しかける。

sm)「あの…」

『どうかしましたk…って！』

sm)「もしかして…A！？」

『スマイル！？全然変わってないじゃん！！』

sm)「Aもねw」

『あぁ、そうだ。前ここで話したよね。あの時さ、私スマイルのこと好きで付き合いたかったんだよね』

sm)「そうなんだ。」

『スマイルは、今付き合ってる人とかいるの？』

sm)「いないよ。Aは？」

『私もいない。……もしよかったら、付き合わない？』

sm)「……いいよ。」