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『ポジティブとネガティブって、……？』
きんときが喋るたび、唇に寄せられた指が熱くなる。
kn「俺に言わせるんだ？ ただでさえ、俺は明日スマイルにAを渡さないといけない側なのに」
きんときがAの顔の真横に手をつけば、重心の変わった体でベッドが軋む。
kn「まあ何の対策もしないで他のやつらに“回す”つもりもないんだけど」
つい、とフェイスラインをなぞり、Aの顎を上げさせてきんときは触れそうで触れない距離まで唇を寄せた。
魅入られてしまったAは、きんときから視線を外すことも、拒絶することもできない。
kn「これは賭けだよ。Aの“初めて”を無理矢理奪う奴はこの中に居ないっていうチキンレースを、全員でしてる感じかな？ だから俺も、……我慢するよ」
『きん、……』
kn「ね、今朝シャケにほっぺたムニムニされたとき、唇に指が当たってシャケのこと意識したでしょ？ アレわざとだよ。アイツやってんな〜って思ったもん。
まあ、おかげでAがシャークんにキスは許したんだなって、分かったんだけど」
『……ッ』
きんときの親指がAの下唇の下のくぼみを這うと、口を少し開けられる。
柘榴色の唇から覗く粒揃いの歯列を眺めながら、きんときは思わず舌舐めずりをして息を飲んだ。
kn「でも、シャケはああ見えて純粋だからさ。どうせ子供みたいな優しいキスしかしなかったんじゃない？」
自分の唇に視線を向けて伏せられたきんときのまぶたのごく薄い皮膚と、長いまつ毛にかろうじてピントが合うくらいの距離。
Aは息をするのも忘れて、その少し日に焼けた肌に見入っていた。
kn「俺が塗り替えてあげる。誰とキスしても、俺しか思い出せないように」
視線が一度だけ交わると、それを最後に視界はきんときの輪郭をはっきり捉えることができなくなった。
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ナイア(プロフ) - nonさん» はじめまして。コメントありがとうございます。初めての投稿なのでとても嬉しいです！口下手ですみません、本当にコメントありがとうございます。途切れないようがんばりますので、引き続きお楽しみ頂けますと幸いです。 (2022年4月27日 16時) (
レス) @page32 id: 939161efad (このIDを非表示/違反報告)
non(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。 設定やストーリーがとても面白く、更新分まで一気に読んでしまいました。今後の展開がとても楽しみです。特に私は青色さん推しなので次の彼のターンがどうなるのかドキドキが止まりません...！ 陰ながら応援しています (2022年4月27日 10時) (レス) id: 9574cf357f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナイア | 作成日時：2022年4月23日 3時
