【ワールドトリガー】『戦力外と言われましても。』 (ページ11)

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■"EP.09 ページ11

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あ、バレてた？

今日一日、目が合わないようにしたのもなるべく同じ空間にいないようにしていたのもバレてましたか？

いや、この人そういうの疎いというかあんまり気づかない感じするじゃん？

何かこう、避けられてるとか嫌われてるとかあんまり気にしないタイプっぽいじゃん？

『いや…別に避けてる訳じゃn…』

「…昨日は助かった
ありがとな」

『はい？』

避けてる訳じゃないし…と私が言う前に、突然そんなことを言い出す秀次

びっくりして、顔を上げれば綺麗な赤褐色をした瞳と目が合った

おう。

相変わらずイケメンですな。

なんて言ってる場合ではない！！

え、この人今なんて言った？？

「それだけだ」

『ぇ…あの…』

私が聞き返す間もなく、そのまま私の頭にポンッと手を置いてスタスタと歩き出し、何食わぬ顔で職員室に入っていく秀次

ぇ、ちょ、え？

言い逃げですか？

私の返事なんて聞きませんってか？

『ずる…』

はぁ…と自身の口からため息が零れ、壁を背にするとズルズルと力が抜けていく感覚がした。

あー

なんだよ。

ありがとな。とか

イケメンかよ。

ふざけんな。

てか、せめて私の返事聞いてけよ

「なーにがずるいんですか？」

ふと、頭上でそんな声が聞こえた

何を思ったのか。

声をかけられたから。って理由で、私は誰かを確認することもせずにペラペラと話始めてしまった。

『秀次だよ…！
もう関わらないでって言ったのにさぁ…
ｯ!…って陽介…！
もう！あんたいっつも急に来るじゃん』

「え？お前が気付いてないだけだろ」

『それもそっか…』

そこにいたのは、陽介だった。

なんでいるのか。なんて思ったけど、多分秀次を待っていたか私と同じく特別早退届けを出しに来たのだろう

「早く仲直りしたらいいじゃん」

はぁ…とため息をついてる私を見て、窓の外を眺めながらそう言う陽介

『…そんな簡単な話じゃないから』

そうだよ。

第一、縁切ったの私じゃん

今までたまたま会う機会が多かっただけで、別にいつもと変わらないし。

「素直じゃねぇな」

『……』

そんな陽介の言葉を聞こえないフリをして、鞄を持ち直す

そして、また明日。と一言だけ呟きそのまま学校を出た

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