有象無象たちの墓場 ページ7
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「お前最近よく見るな」
だれだ、とばかりに不思議そうな顔を向けるAーーもとい太刀川のお目当ての人物はこちらを向いた。突然声をかけた太刀川に警戒でもしてるのか数歩下がり低姿勢だ。
「ぇ……よく見ていただいて……どうも……」
「謙虚でいいな」
「いえ……どうも……?」
あまり会話は噛み合ってないがそんな事はどうでもいいとばかりに、本日の目当てである彼女ーー小鍛冶Aとの会話を切り裂いていく。太刀川にとってAとのコンタクトよりもその次こそが真の目的である。
「よし、お前今から俺とやろうぜ。どうせまだやんだろ?」
「ェ゛」
「ブース入れよ、はやく」
「いやまず誰です?!」
「太刀川慶だ。よろしくな〜つーことで早く来いよ」
「たちかわけい?!あの孤月のひと?!なんで!」
「お前うるさいな」
意外と元気なタイプ。いいな、おれの隊にはもってこいだ。
そうほくそ笑んだ太刀川はすぐさまトリガーを起動させて、固まるAを持ち上げブースに向かった。ワンテンポ遅れて状況を理解したのか逃亡を画策するAを阻止すべく適当な部屋に放ってすぐに個人戦を申し込んだのだ。
ーー後に一部始終を見ていた風間と諏訪からは大人気ねぇだのなんだの言われたが、こちとらまだ未成年だから大人ではないと言うと、このあと忍田に報告が回りしこたま怒られることになるのだが、そんなことはこれは若者同士のコミユニケーションの一環だと強く唱える太刀川には分かるはずもなかった。
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「コテンパンにされた……」
「はっはっは、まあ俺強いしな。でも最後の試合よかったな、足1本とられたわ」
全勝した癖に!とギャアギャア騒ぎながら部屋から出てきたAの頭を撫で回しながら高笑いする。
「お前俺の隊にこいよ。もっと強くなれるぞ」
ー
あまったので各隊員との関係性
■ 風間
Aのことは噂程度に知っていたが太刀川に絡まれてた女の子がAだったというのは、Aが太刀川隊に入隊した後に知った
■ 諏訪
たまたま風間さんといたら太刀川に絡まれてるAがいて同情した。Aが本部で迷子になってた時にたすけてくれてるので実は関わりがある
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作者名:40 | 作者ホームページ:
作成日時:2020年12月3日 0時