Judge myself２……(赤) (ページ23)

今日:6 hit、昨日:10 hit、合計:19,234 hit

SAT.２３ページ23

すぐに銃声が鳴った。

俺は自分の責務に取り掛かる。大沼はすでに車内に戻っていた。小瀧が運転席のドアを開ける。

「緊急事態です。すぐこの場を離脱する必要がありますので、運転を代わってください」

が、運転手が座席から降り小瀧が乗ろうとした刹那、制圧一班の一人である三上に腕を引かれどかされる。

助手席に乗ろうとする流星も三上によって押し出され、ドアが閉められる。

俺は発車するやいなや、間一髪で後部座席にねじ込み、強引に大沼の横に乗る。

「あーぁ、班長まで連れこむ予定じゃなかったんだけどなー」

三上がこの状況に似つかわしくない声を出してハンドルを握る。いきなりアクセルを一杯に踏み込み、猛スピードでバックし始めた。

「おぉっ」

前のめりになる大沼を、俺は左手で支えた。

フロントガラスからは、必死で追い掛けてくる流星と小瀧が見える。が、到底追い付くわけがない。

切り返して、そのまま新宿駅新南口方面に直進する。

何が起こったのか分からない新宿署の警官たちは慌ててカラーコーンをどけようとしたが、三上がスピードを緩めないと悟るやいなや、一斉に身を引いた。

さらにスピードを上げて直進。

「…………説明せいや」

「班長〜。シラケること言わないでくださいよ。俺もよくわかんないんだよなぁ」