DAY 77 ページ16
「………と、いうわけよ。」
「なるほど…」
今私は…
「で、どーするの?遊真の告白、なんて返すの?」
小南先輩と二人でカフェに来ている。
「………んー…」
今日の朝、遊真から全てを聞いたそうだ。
「まあ、ヒュースとの関係を遊真は理解してるみたいだし、いいんじゃない?そう言っても」
「そうですかね…」
私が口ごもると小南先輩はアイスティーの氷をストローでカラカラと回した。
「遊真が言ってたわ。「璃音先輩のこと困らせちゃった」って。だから「そんなことないわよ、きっと照れてるのよ」って言っておいたわ。」
「そうだったんですか…」
気を遣わせちゃったな…
支部に帰って部屋のベッドに横たわると扉がノックされた。
「ヒュース?」
「嗚呼…少しいいか?」
「どーぞ」
控えめなノックだからすぐ分かる。
「………ユーマにはなんて返事するんだ?」
「いや唐突すぎでしょ」
とりあえずツッコミを入れる。
「気になる?」
「…………………」フイ
「あら、そう。」
素直じゃないなぁ
「ごめんねって言うつもり」
ヒュースは黙って聞いていた。
「私にとっての遊真は弟みたいなもんだし、多分これからもそうだと思う。」
そこまで聞くとヒュースは突然口を開いた。
「それで良かったのか?」
「え?」
「俺はいつか国へ帰る。だが、現実的に考えてお前と共には帰れないし、もう一度ここへ来ることも不可能に近い。その点ユーマは…ずっとお前を傍で守ることだって出来るだろう…俺に出来ないことが全て出来る。本当に良いのか?」
分かってる。ヒュースにとって精一杯の私への気遣いだ。
「…………良いよ…」
「でも、」
「ヒュース…私は…君が好きだよ?」
するとヒュースは真っ赤になった。
「……ひとつお願いがあるの。」
「なんだ?」
「君が国へ帰るとき、私のことは忘れてくれて構わない。いつか、いつの日かもう一度会った時にはまた私の名を呼んでくれ…」
私はベッドから立ち上がりヒュースに背を向けてそう言った。
「…………約束する…」
「ありがとう。」
ヒュースが帰ることを考えると、少し切なくなる。
そして厳しい現実を突きつけられた気分になるのだ。
私達はあとどのくらい一緒にいられるのだろうか。
そう考えると限りなくヒュースが愛しくなる。
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シュラ(プロフ) - わぁぁぁぁ!好きです!この作品好きです!ヒュース推しなんで毎日見てます! (2021年6月20日 21時) (レス) id: c3371b51a4 (このIDを非表示/違反報告)
姫蘭華(プロフ) - twiceモモペン☆さん» いつもありがとうございますっ!!私の妄想と捏造にまみれてますがそれでもやはりヒュースはかっこよき!推しキャラの一人です!これからも頑張ります!! (2019年6月23日 21時) (レス) id: cb87232c53 (このIDを非表示/違反報告)
twiceモモペン☆ - 続編おめでとうございます!だいっすきな作品です!今後とも楽しみにさせていただきます! (2019年6月23日 19時) (レス) id: 180f1651c6 (このIDを非表示/違反報告)
姫蘭華(プロフ) - sakuyaさん» 大丈夫ですよd(ゝω・´○)私実はとても面倒くさがりでして、話の流れが大きく動かしずらいのは苦手なのですよ(--;)ですのでちょっと飛び飛びになります。紛らわしくて申し訳ないですm(_ _)m (2019年6月22日 22時) (レス) id: cb87232c53 (このIDを非表示/違反報告)
sakuya(プロフ) - DAY30から34に飛んでますけど、あってますか?ネイバーとボーダーの許されない恋!!この後どうなるのかドキドキします! (2019年6月22日 21時) (レス) id: 251273f07f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:姫蘭華 | 作成日時:2019年6月22日 16時