蒼い眼差し�� ページ11
其処は、
何処までも続く水平線の先には、
太陽が燃えている。
柔らかな風が海を撫で、
小さな宝石が幾つもあるようにキラキラと輝いていた。
綺麗、と小さく呟くと
本当にな、と返事が返ってくる。
くるり、隣の方を振り向けば、
視線が交差したので可笑しそうに笑った。
全然 海の方見てないじゃん。
そう云ったあと、
目の前の あの人はキョトンとする。
そして、微笑みながら口を開いた。
________ 。
突然、あの人の言葉の途中でノイズが入る。
まるで、機械が壊れていくような。
それは音だけじゃなくて、
次第に目の前にある映像も途切れていく。
待って。待ってよ。
必死に手を伸ばしても、
壊れていくのは待ってくれない。
お願いだから。ねぇ…！
あの人の微笑みが見えなくなっていく。
そして遂に、世界は真っ暗になった。
.
.
.
『っ！？』
ビク、と躰が動いたのと共に、
Aは目を覚ました。
小鳥のさえずりが
Aの朦朧とした意識をはっきりさせる。
むくり、とゆっくり躰を起こして辺りを見れば、
此処は自分の家であった。
そう云えば昨日、
もう躰は大丈夫そうだから帰っても良いと云われたんだった。
そう思いながら時計を見ると、
出勤する迄まだ時間がある。
もう少し寝るか、と再び布団に潜り込もうとした時
ぽたり、と何かが枕に落ちた。
咄嗟に手で顔に触れる。
そこでAは初めて気が付いた。
________自分が泣いていることに。
『………何で』
Aの呟きは
静かな部屋の中に消えていった。
暫く動かないで、流れるがままに涙を流す。
頬に伝うその涙は、
とても冷たくて、哀しかった。
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花蓮(プロフ) - ｢戀蝶｣から愛読させて貰っています！文ストの小説の中で一番好きです!!!!更新頑張って下さい！これからも応援しています！ (2019年1月2日 16時) (
レス) id: ca285a2166 (このIDを非表示/違反報告)
林檎@諸事情につき低浮上(プロフ) - つ、続きをどうか... (2018年7月21日 23時) (レス) id: 4706140a44 (このIDを非表示/違反報告)
花翠(プロフ) - くるみさん» コメントありがとうございます。オチについてはもう既に決まっています。どうなるのか此処で云うことは出来ませんが、最後まで読んで頂けると幸いです。どうぞ宜しくお願い致します！ (2018年5月27日 17時) (レス) id: 30d88a45be (このIDを非表示/違反報告)
くるみ - 銀ちゃんの辛さもすごくわかります。立原の恋も応援したいですが中也の恋も応援したいです！でも私は中也おしなので中也オチでおねがいしますね！！（もちろん立原もおしキャラですけどね！！） (2018年5月23日 6時) (レス) id: 31ba52f844 (このIDを非表示/違反報告)
花翠(プロフ) - shinox2さん» コメントありがとうございます。立原くんの活躍する小説が少ないなと思ったこともあり、メインのうちの一人とさせて頂きました。ご期待に添えるように頑張ります！ (2018年5月22日 0時) (レス) id: 30d88a45be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花翠 | 作成日時：2018年5月21日 12時
