もし、悪の帝王が明るい青春を送っていたら †ディオ† (ページ4)

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Ⅲ 波紋ページ4

Aがジョースター邸に到着したその日の夜

『…ふぁ……眠い…』

Aは用意された部屋で本を読んでいた

もう何時だろうか…。そんなことを思っているとドアからノックがした

「お嬢様、私です。」

声の主は、ジャクソンだった。Aは返事をすると、手にとっていた本を机に置いた

『どうしたの、ジャクソン？』

やけに沈んでいるジャクソンに問いかける。問いかけに対し、ジャクソンは戸惑いながら口を開いた

「実は…旦那様から伝言を頂いていて…」

なんだ、それぐらいか…。そう思いながらまた耳を傾ける

『お父様がどうかしたの…？』

「ええっと、お嬢様はしばらくの間……ジョースター鄕の元で勉学を……」

『？！待ってっ！！それは…私はしばらくの間ここに……？？』

「そ、そのとおりです…。私にも詳しいことはわかりませんが…恐らく…」

『…………うん。わかった……何となく…ね…』

―きっとお父様にも何か考えがあるのだろう…

「つきましてはお嬢様…」

終わったかと思ったらまたジャクソンが口を開く

『なーに？』

「ツェペリ男爵がここに来られ…”波紋”の勉強も……」

『えっ？！伯父様が…！！』

「はい。ジョースター鄕も波紋に興味を持たれており、JoJo様やディオ様にも才があるか見ていただきたいとのことで…」

『わかったわ！！ありがとう、ジャクソン…』

ジャクソンは一礼をし、部屋を出ていった

「おやすみなさいませ、お嬢様…」

『おやすみ…！』

ｶﾞﾁｬｯ

扉が閉まる…

『……伯父様が…』

ツェペリ男爵…ウィル・A・ツェペリは私のお母様の兄君

イタリア人らしく飄々としているけど…やる時はやる、とってもやさしい人

私の”波紋”のお師匠様でもある

『”波紋”の勉強……』

伯父様はあるきっかけでこの”波紋”の能力を身につけるためにチベットの山奥に行ったことがある。無論、私のお母様も…

それが遺伝してか、私は生まれながらこの波紋の”呼吸法”を身につけていたのだ

まだまだ、修行を出来ていないからあまり強い波紋は出せないけど…

私はこの力を研究して、いろんな人のために役立てることが夢だ

そういえば、ジャクソンがジョナサンたちもって言ってたけど……

『大丈夫なのかな……；』

――――でも

ジョナサンたちと勉強出来るなら……

『楽しみだなぁ…』