battle104 ページ11
*ゾム side*
敵を全滅させても、胸中の怒りは鎮まらない。
それでも、今優先すべきなのはグルッペンの安否確認だ。
動かなくなったオクタリアンを踏みつけながら、グルッペンに駆け寄る。
ゾ「グルッペンっ！！」
グ「っ！ ゾム…か……？」
よく見るとグルッペンの目にはインクがかかっており、開けない状態になっている。
ゾ「め、目ぇ大丈夫なんか!?」
グ「あ、ああ……安心しろ。一時的なものだ」
ゾ「そ、そうか……。他に怪我は？ どっか痛むとこあらへん？」
グ「まだ多少背中は痛むが……じきに引くだろう。それより……戦況はどうなっている？」
ゾ「え？ えっと……」
グルッペンを支えてモニターの前まで行くが、見なければならない所が多すぎて何が何やらわからない。
やっぱりすごいんやな…グルッペンは……。
ゾ「……ごめん…俺にはわからん……」
情けなく項垂(ｳﾅﾀﾞ)れる俺の様子を察したのか、グルッペンがトンと背中を叩いてくれた。
グ「そう弱気になるな。お前はその分、戦線で活躍してくれるだろう？ 実際、お前が来てくれたから俺は助かったんだ」
俺の事を励まそうと、優しく言葉をかけてくれる。
そんなグルッペンに、俺も気を取り直した。
ゾ「それで、どうするんや？」
グ「さすがに何も見えん状態では指示を出せんしな……」
二人揃って頭を悩ませていると、慌ただしく駆け込んでくる人物が。
「大丈夫かグルさん!?」
ゾ「トントンっ？」
ト「え……な、なんでお前が居(ｵ)んねん！」
ゾ「お前こそどうしたんや」
息を整えながら、トントンは答える。
ト「敵殲滅したはずやのに通信が来んくって、もしかしてグルさんに何かあったんかな思て来たんやけど……お前もそうなんやな」
ゾ「当然や。……そうやトントン。こっからの司令塔、お前がしてくれ」
ト「え、な、なんで＿＿＿」
グルッペンが顔を向けた瞬間、トントンは絶句した。
ゾ「あー……一時的なものらしいから大丈夫やで。とにかく、今は司令塔が必要や。お前ならできるやろ」
ト「……わかっ…た」
うつむいて拳を握り締めるトントンの様子に不安はあるが、信じるしかない。
ゾ「ほんならグルッペン、俺ロボロんとこ戻るわ」
グ「ああ……すまんな」
グルッペンからそっと手を離してトントンにバトンタッチし、戦線へ戻った。
俺がグルッペンのために動けるのは……そこしかないからな。
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空文 加菜(プロフ) - もちもちさん» ありがとうございます！ いろいろ盛り込みすぎて自分でもたまに何が書きたいかわからなくなるんですがね…(笑) これからもちまちま更新していきますので、気長に気楽にお付き合いくださいm(_ _)m (2018年9月30日 21時) (
レス) id: 9bc8a66818 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - 空文 加菜さんの作品とても大好きです…！(急な初コメ失礼します) 世界観がなんかすごいって感じで心引き込まれます… 更新頑張ってください！ (2018年9月30日 20時) (レス) id: 1ca193c490 (このIDを非表示/違反報告)
空文 加菜(プロフ) - 紺狐(ユウ)さん» ありがとうございます！ 率直な感想嬉しいです…(泣) この先もお付き合いよろしくお願いしますm(_ _)m (2018年9月28日 18時) (レス) id: 9bc8a66818 (このIDを非表示/違反報告)
紺狐(ユウ) - 初コメ失礼しまっす! トン氏...良いッスね.. 空文 加菜さんの毎回心に響き泣いてしまいます! ゆっくりでも良いので頑張ってください! (2018年9月28日 17時) (レス) id: 6446cf17af (このIDを非表示/違反報告)
空文 加菜(プロフ) - ERAさん» ありがとうございます！ のんびりやっていきますので、気長にお付き合いお願いしますm(_ _)m (2018年9月2日 21時) (レス) id: 9bc8a66818 (このIDを非表示/違反報告)
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