199．挨拶 ページ6
貴「い、いい…私は草になるから…うん…」
軍「そんな事言っても、挨拶が終わったら草になっていいから。」
貴「…そ、の…」
周りの女性の視線が突き刺さる。
おまけに陰口も聞こえてくる。
別にそれは何も感じないのだが、彼らや他の女性に申し訳ない。
…やっぱり場違いだったんだ。
私なんかじゃなくて、もっと綺麗な使用人さんとかが来れば良かったんだ。
貴「…場違いだから。私なんかが皆と一緒に居たら、迷惑だから。」
軍「Aは場違いなんかじゃないよ。全然迷惑じゃないし、ね？行こ？」
貴「…でも…」
シ「Aー！行きますよー！！」
小声で話している私達を結構大きな声でシャオロンが呼ぶ。
それを見て他の女性達は私を睨んできた。
…なんでだろう。なんでか、怖い。
私を睨む目が、時折聞こえてくる言葉が。
…なんで…何も感じなかったはずなのに…。
オ「ほら、行こう。」
突然手を繋がれて手を引かれる。
周りの視線が痛い。怖い。
でも手から伝わるオスマンの体温で、少しだけ安心した。
軍曹も後ろからついてくる。
私は下を向いて歩いた。
国王「おぉ、これはこれは、グルッペン総統閣下。久し振りですな。」
グ「クロイゼル国王、お久し振りです。」
国王「ん？そちらのお綺麗なお嬢さんは？貴国に女性の幹部なんて居りましたかな？確か一年程前から居なかったと聞いたのだが。」
グ「彼女はあまり公にはしていなかったんです。今日はその紹介もかねて。」
…緊張のあまり心拍数が上がる。
するとグルさんは振り向き、私の手を取る。
そのまま少し手繰り寄せられ、私はグルさんの横に立たされる。
国王「こんばんわお嬢さん。私はクロイゼルと申します。貴女は？」
貴「…私はAと申します。クロイゼル国王。今日はお招き戴き、誠にありがとうございます。」
国王「いやいや。遠い所よく来てくださった。ぜひとも楽しんで行ってほしい。」
貴「はい。」
人の良さそうな笑みを国王は浮かべた。
私はお辞儀をして後ろに下がる。
それからトントン、オスマン、シャオロン、ゾム、ひとらん、軍曹とそれぞれ挨拶していく。
大して長くない時間だったが、かなり気疲れした。
軍曹以外の人達とは別れ、私は会場の隅に逃げるように歩く。
”やっぱりお前もこっちの世界に来てたんだな。”
すれ違い間際にそう囁かれてすぐに後ろを振り向く。
そこには人混みがあるだけだった。
私は気にせず歩き出した。
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trap(プロフ) - ましろさん» 返信遅くなってすみません！一気読みお疲れ様です！！昔書いたものですが喜んで頂けたならなによりです！！ (2019年4月1日 22時) (
レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ましろ - コメント失礼します！シリーズ最初からイッキ読みしました！長いのに読みやすいし投稿ぺーすも早いので愛読させて頂きます！これからも無理せず頑張ってください！ (2019年3月31日 19時) (レス) id: 8babdea82f (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - trapさん» この量を公開するにしては早いと思うんですが…もっと遅くてもいいですy((((殴 無理せず頑張ってください。 (2019年3月29日 22時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - ぽいぽいさん» え、これで更新ペース早いんですか…?!?てっきり待たせ過ぎて「いつまで待たすんじゃゴラァ」とか言われるも思ったんですけど←次はもっと遅く公開しますね(((殴 (2019年3月29日 21時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 更新ペースが早過ぎてトントンさん並みに無理しとるんちゃうかと心配です。遂に最終章、楽しみです。お待ちしています^ ^ (2019年3月29日 19時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
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