234．生きる ページ47
流石に四回もキスを体験すれば慣れるかとも思ったが、全く慣れない。
いつも通り顔に熱が集まるのが分かる。
涙も止まって、ただグルさんを見ることしかできなかった。
なんで、キスをしたのだろう。
多少は慣れたのかちゃんと思考が追い付く。
それに、宣戦布告って、彼らに？なぜ？
貴「…あ、の…」
グ「すまんな。」
貴「ぇ、いや、その…」
突然の謝罪に戸惑ってしまう。
別に怒ってないけど。
目の前の彼は優しく、優しく私の頭を撫でた。
その行動に私は何も言えなくなってしまった。
その時、ﾊﾞﾝｯと彼の後ろの扉が開く。
そこから入ってきたのはニッコリ笑顔のトントンだった。
…そういえばインカム繋がってた。
…つまりキスされたことバレてる…？
グ「げｯ…トン氏…」
ト「いやぁどうもグルッペンさん。Aにキスした代償はデカいで？」
グ「嫌だぁぁあああ！！！」
襟を掴んで引き摺るようにして扉に向かうトントンと叫ぶグルさん。
部屋を出る前にトントンは一度振り返って何かを考えると、襟から手を離して私の前まで来る。
も、もしかしてまた…？
思わず目をキュっと瞑っていれば前髪を上げられる感覚と、額に柔らかい感触がする。
ゆっくり目を開ければ微笑んでいるトントンが居た。
ト「…頑張ったな。」
再び背を向けてグルさんと共に扉の向こうに消えていく。
さっきの事を理解した瞬間、額を両手で隠す。
…唇じゃなかったけど、額にされた…。
な、なんでこんなにもキスをされるのだろうか。
額から頬に手を移して俯く。
するとまたもや扉が開く音がして顔を上げる。
忘れてたけどここグルさんの自室だった。
その入ってきたのは人物は勢いよく私を抱き締める。
薬特有のﾂﾝｯとした香りが私を包んだ。
神「…ごめんなぁ…気づいてあげれんで…辛かったよなぁ…」
貴「な、泣かないで、神。」
神「でも…でも…！」
何故か私が神を慰めている状況。
まぁ、神らしいけど。
…グルさんとトントン、いつも通りにしてくれてたな。
キスはいつも通りじゃないけど。
神「ｯ俺、Aちゃんの事守るから…だから…生きてぇや…」
貴「うん。生きるよ。」
今はちゃんと、意思があるから。
自分の意思で、生きたいって思ったから。
馬鹿な私は、これで全て終わったと思っていた。
ここから、歯車は狂い始める。
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trap(プロフ) - ましろさん» 返信遅くなってすみません！一気読みお疲れ様です！！昔書いたものですが喜んで頂けたならなによりです！！ (2019年4月1日 22時) (
レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ましろ - コメント失礼します！シリーズ最初からイッキ読みしました！長いのに読みやすいし投稿ぺーすも早いので愛読させて頂きます！これからも無理せず頑張ってください！ (2019年3月31日 19時) (レス) id: 8babdea82f (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - trapさん» この量を公開するにしては早いと思うんですが…もっと遅くてもいいですy((((殴 無理せず頑張ってください。 (2019年3月29日 22時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - ぽいぽいさん» え、これで更新ペース早いんですか…?!?てっきり待たせ過ぎて「いつまで待たすんじゃゴラァ」とか言われるも思ったんですけど←次はもっと遅く公開しますね(((殴 (2019年3月29日 21時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 更新ペースが早過ぎてトントンさん並みに無理しとるんちゃうかと心配です。遂に最終章、楽しみです。お待ちしています^ ^ (2019年3月29日 19時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
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