226．雨 ページ37
色々事が収まりやっと平凡な日々が帰って来た今日。
今日はトントンとゾムと一緒に城下に来ている。
トントンは顔を公開してるらしいから、今はコンタクトをつけて眼鏡を外している。
後は赤いマフラーを巻いてる。
まぁ、今冬真っ只中だからなぁ。
流石のゾムもパーカーじゃなくて長袖の服にフード付きの上着着てる。
それに髪纏めてるから、顔が見える。
二人ともやっぱり顔整ってるな。
ト「ん？なんや、そんな見つめて。」
ゾ「え、何、トントン見つめられとったん？え、ずる。」
貴「…いや、二人とも顔整ってるなって。」
私がそう言えば、トントンは笑って「ありがとな」と言ってくれて、ゾムは「ほんま？全然自覚ないわ。」と前を見ながら呟いていた。
それにしても人が多い。
なんとか二人を見失わないように踏ん張る。
…そう言えば今日ってクリスマスだ。
つまり12月25日である。もうそんなに経ったのか。
その時余所見していたのか、人にぶつかってしまう。
貴「ぁ、すみません。」
「いえ、こちらこそ。」
相手も謝ってくれて再び前を向く。
…居 な い。
本格的にはぐれてしまった。
二人は何処だろうか。早く探さないと。
貴「トント…」
駄目だ。名前を呼んだらバレてしまう。
折角変装してるのに。それにゾムは顔公開してない。
あ、そうだインカム…忘れた。
…確か子守りの時引っ張られたから外してたんだ。
すると頬に冷たい物が当たる。水？
上を見た瞬間、パラパラと雨が降ってきた。
歩いていた私の足が、ピタッと止まる。
…やっぱり、雨は嫌いだ。
一気に強くなり周りの人は予想外の雨に近くの店に入ったり、折り畳み傘をさしたりと、さっきまでの人混みは少し解消されていた。
そんな中私は傘もささずに、どこかの店に避難するとかもせず、ただ、下を向いて立ち尽くす。
びしょ濡れの私を怪訝そうな顔をして通りすぎていく人達。
今は、何も気にすることができなかった。
”なぁ？A。”
男の人の声が頭の中で反響する。
頬を伝う雫は、雨のせいか、それとも…。
こんな雨の日に、白崎家に引き取られた私は第二のお父さんとなる人に、襲われた。
怖かった。あの時偽善でも第二のお母さんであるあの人が助けてくれなかったら、こんなんじゃ済まなかったんだろうな。
だって、こんなにも手が震えて、暖かい何かが頬を伝うんだから。
貴「…雨なんか、大嫌いだ。」
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trap(プロフ) - ましろさん» 返信遅くなってすみません！一気読みお疲れ様です！！昔書いたものですが喜んで頂けたならなによりです！！ (2019年4月1日 22時) (
レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ましろ - コメント失礼します！シリーズ最初からイッキ読みしました！長いのに読みやすいし投稿ぺーすも早いので愛読させて頂きます！これからも無理せず頑張ってください！ (2019年3月31日 19時) (レス) id: 8babdea82f (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - trapさん» この量を公開するにしては早いと思うんですが…もっと遅くてもいいですy((((殴 無理せず頑張ってください。 (2019年3月29日 22時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - ぽいぽいさん» え、これで更新ペース早いんですか…?!?てっきり待たせ過ぎて「いつまで待たすんじゃゴラァ」とか言われるも思ったんですけど←次はもっと遅く公開しますね(((殴 (2019年3月29日 21時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 更新ペースが早過ぎてトントンさん並みに無理しとるんちゃうかと心配です。遂に最終章、楽しみです。お待ちしています^ ^ (2019年3月29日 19時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
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