97．苦手 ページ4
使「A様！お手紙です！」
貴「あ、ありがとうございます。」
使「いえ。それでは。」
背を向け立ち去る使用人さんに内心感謝しつつ、受け取った手紙を見る。
差出人の名前が書かれていない。
誰からだろう。
なるべく丁寧に封を開ける。
中からはいつか見た手紙が入っていた。
ザカリーさんだ。
内容もまた、噴水広場で今日(日付のみ)待っている。
と言うもの。
彼には聞きたいこともあるし、今からでも行こう。
貴「あ、すみません。」
使「はいなんでしょう？」
貴「今日城下へ人に会いに行くので城を開けますと、他の方に伝えてくれませんか？」
使「まぁ！まさか彼氏さんですか？！」
貴「いや、確かに男の人ですけど」
使「もう〜！そんな事でしたら是非楽しんできてください！」
貴「えと、あ、ありがとうございます…？」
なんか変な誤解をされたような気がするが、まぁいいか。
兎に角向かおう。
今日は時間に余裕があるので、歩いて噴水広場まで向かった。
＊
ザ「遅くなってすみません！」
貴「いえ。そんなに待ってないので。」
予定より早く着いてしまった私は、ザカリーさんが来るまで待っていると、彼も予定より早い時間に噴水広場まで来た。
この前の様に近くのカフェに…ではなく、近くの人気のない道に行く。
こんな所でなんの用だろうか。
まぁでも、丁度良いかもしれない。
貴「あの。」
ザ「はい、なんですか？」
前の様な笑顔で聞いてくる。
今見ると全て嘘に見えてしまう。
貴「…ゾムの事、どう思ってますか。」
私がそう聞くと、明らかに顔をしかめた。
ゾムの事は良いように思っていないらしい。
…やっぱり、あの笑顔は嘘なのだろうか。
貴「…ゾムの事、良いように思ってないようですね。」
ザ「…そんな事ないですよ。」
ひきつった笑顔で彼は言う。
嘘だ。でも、嘘じゃなかったら。
私なんかの推測のせいで、彼や、ゾムが傷ついたら…。
私はもうゾムに会わせる顔がない。
臆病者の私は結局最後まで聞けない。
貴「そう、ですか…。」
ザ「…Aさんになら話して良いかもしれませんね。」
貴「ぇ…ほんとですか？」
ザ「はい。」
また嘘っぽい笑顔をする。
この笑顔は、苦手だ。
まぁ、笑えない私が言えたことじゃないけど。
ザ「私はゾムが嫌いです。この世で一番憎い。あいつは、
いつも俺の邪魔をする。」
ゾムが、邪魔を？
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trap(プロフ) - 428-clover さん» いえいえ、こちらこそここまで読んで頂き有難うございます。続編はなるべく早く公開出来るように頑張ります！ (2019年3月12日 19時) (
レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - じゅぴぴさん» そうです。私こそ紙です！← (2019年3月12日 18時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
じゅぴぴ - 最高……作者さん神 (2019年3月12日 18時) (レス) id: 5ca5f272e2 (このIDを非表示/違反報告)
428-clover - trapさん» 返信有難う御座います。公開を楽しみに待っています。素敵な作品をありがとうございます (2019年3月12日 16時) (レス) id: 19ad0dfb0e (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - 428-clover さん» この話の続編は誤字や変な文面を確認&手直しした後に公開しようと思っています！ (2019年3月12日 16時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
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