114．守る ページ21
貴「ふぅ…こんな感じでいい？」
ひ「うん！助かったよ！」
ひとらんの畑を耕すのを手伝って、一休みする。
あれからエミさんとはほとんど話していない。
…なんだか、どんどん疲れていってる感じがする。
それに、よく城を開けるようになった。
…あの女性が関係しているのだろうか。
ひ「はい、お茶。」
貴「ありがと。」
兄「うぉおっ？！イフリート止まれ！！」
貴「ぇ…」
ドンッ
となにかが私に衝突してくる。
なんか、モフモフしてる。
ワンワン鳴いてる…犬か。
目を開けるとそこには白くて大きな犬ではないが狼が私の上に乗っかっていた。
その狼は、私の顔をめっちゃ舐めてくる。
くすぐったい。
兄「はぁはぁ…イフリート、お座り。」
イ「ワンっ！」
ひ「A大丈夫？」
貴「うん。お茶溢してないよ。」
ひ「そっちじゃなくて…」
呆れたように息を吐いて、手を差し出してくれる。
これは、なんだ？
と分からずにただ見つめていると、また溜め息を吐かれ、腕を掴まれる。
そのまま引っ張ってもらい立たせてもらった。
なるほど、手を貸してくれてたのか。
貴「ありがと。」
ひ「いーえ。」
兄「すまんなA。」
貴「大丈夫。」
三人ならんで、地面に座る。
桜の花弁が、空から降ってくる。
…綺麗だな。
ここに来たときは桜を見る暇なんかなくて見てなかったけど、咲いてたなぁ。
もう一年過ぎたんだ。
ひ「…そういえば、もう一年過ぎてたね。」
兄「あーほんまや。」
貴「うん。いろいろあった。」
ひ「確かに。主に俺らが拗らせたよね〜ww」
今では笑い話にできる、過去。
大変だったなぁなんて。
兄「…そういえば最近エーミール、様子おかしいない？なんか疲れてるって言うか、やつれてるって言うか。」
貴「…うん。」
兄「ははっ、かなり心配しとるみたいやな。」
貴「…うん。別にエミさんだけじゃないよ。皆の事心配してる。…笑っててほしいからさ。私は、笑えないから。」
空を見ながら、そう呟く。
私は本当の笑顔を作ることが出来ないから。だから、守りたい。
私みたいにならないように、笑顔を忘れないでほしい。
捨てないでほしい。
ひ「なんで、笑えないの？」
貴「…笑うが、分からないから。心から、笑えないんだ。」
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trap(プロフ) - 428-clover さん» いえいえ、こちらこそここまで読んで頂き有難うございます。続編はなるべく早く公開出来るように頑張ります！ (2019年3月12日 19時) (
レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - じゅぴぴさん» そうです。私こそ紙です！← (2019年3月12日 18時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
じゅぴぴ - 最高……作者さん神 (2019年3月12日 18時) (レス) id: 5ca5f272e2 (このIDを非表示/違反報告)
428-clover - trapさん» 返信有難う御座います。公開を楽しみに待っています。素敵な作品をありがとうございます (2019年3月12日 16時) (レス) id: 19ad0dfb0e (このIDを非表示/違反報告)
trap(プロフ) - 428-clover さん» この話の続編は誤字や変な文面を確認&手直しした後に公開しようと思っています！ (2019年3月12日 16時) (レス) id: f8ddf3423a (このIDを非表示/違反報告)
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