57．解決法 ページ14
貴「ねぇ。神はなんで私を生き返らしてくれたの？」
神「ん〜？ん〜覚えとらんなぁ。」
貴「同情じゃないの？」
神「同情もあったな〜慈悲もあったかもやし。」
貴「ふ〜ん。」
医務室。
来たばかりの時はいつもこうやって話してた。
下らない事とか、いろんな事。
今では結構前だ。
来てからもう三つの季節を見たから。
四つ目はまだ。
貴「…神は、私が死にたいって言ったらどうする？」
神「えっ、ちょ、ま、あ、あっぶなぁ。もうちょっとで薬品落とすとこやったぁ。」
貴「ごめん。」
神はなぜそんなに取り乱しているのだろう。
神は瓶を置くと、真剣な眼差しで私に向き合う。
神「…もしかして、後悔した？生き返ったこと。」
貴「ううん。忘れかけてた事を思い出せた。それに、もっと良い解決法を見つけれた。」
神「それが…”死”なの？」
貴「うん。」
神は悲しみに顔を歪ませる。
そんな顔しないでよ。
別にそんな顔させるつもりじゃなかった。
神「…俺は自己中だから言う。死なないで。」
貴「…」
…死ねない？
もうこんなに悪になったのに、死ねないの？
でも、頼まれたら私はその通りにするしかない。
逆らえない。
…神の願いならもっと。
じゃあ、どうすれば良い？
私はこれからどう生きれば良い？
ここには居場所がほとんどない。
このまま暮らしてたらきっと私は壊れる。
自分を閉じ込めてしまう。
本当のロボットに、なってしまう。
知りたいという感情まで無くして…そして…。
…それじゃあまるで、生きてるのに死んでるね。
あぁ、だからクラスの人達に”死人”って呼ばれてたんだ。
貴「…私は、どうすればいいの？」
神「ｯ…ごめん。辛いよな。無責任な事言って、ごめん。」
貴「ううん、大丈夫。ねぇ…どうやったら居場所を取り戻せると思う？」
＊
神≪は〜い、こちらぺ神。≫
貴「こちらA。ただいま医務室の机でパソコン開いてます。因みに部屋の鍵は閉めました。」
神≪ん〜オッケ〜じゃあ早速ロボロ君を眠らせたいと思います。≫
貴「お願いします。」
それからぺ神がお疲れとか飲み物要る？って言うのが聞こえて、ロボロさんが肯定したような声が聞こえた。
今は神が証拠を集めよう！今から！と言うのでインカム？を借りて神に監視カメラのデータをさっき言ったパソコンに送ってもらうという作戦。
神って意外と楽観的だよね。
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