【ωrωrd！】なりたい。【軍パロ】 (ページ1)

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44．久しぶりページ1

貴「…」

朝。
食堂に入った瞬間全員の視線が私に注がれる。
軽く拷問に近いのは気のせいだろうか。

…それに、見えない壁がある。戻ろう。
そしてまた一週間籠って、食べて、籠って．．．。

食堂から出ようと全員に背を向ける。
すると後ろから椅子特有のガタガタという音が聞こえて少し振り向けば、視界が真っ白に染まった。
それと同時に消毒液の匂いが鼻につんとする。

こんな匂いさせているのは、神だけだ。
私は、神に抱き締められていた。

神「…心配した。」

貴「…ごめ…ん…」ﾎﾞｿｯ

神の後ろを覗き見る。
リナが、私を思いっきり睨んでいる。
また話してしまった。
それに、近づいている。

離れなきゃ。

でも、まだ力があまり戻っていない私では、腕から逃れることは出来ない。
少しあがり掛けていた腕は、行き場を無くしたことによって力なく垂れ下がる。

兄「あら、大胆。」

神「兄さん後で覚えといてね？(意味深)」

兄「すんませんでした。(真顔)」

兄さんだ。なんだか久しぶりに会う気がする。
いや、久しぶりなんだ。
あぁでも、一週間ぶりか。

シ「…ぺ神まで、あいつに…」ﾎﾞｿｯ

シャオロンさんがなにか言った気がした。
ここからだと口が動いたことしか分からないけど。

ト「さっさと飯食ってくれませんか。洗えないんですけど。」

ひ「食事も冷める。」

貴「…」ｺｸ

二人にそう言われたので神が着ている服の袖をｸｲｸｲと引っ張る。
すると、神は離れてくれた。
…なぜか手は繋がれてるけど。(席についたら離してくれた)
絶対に信用されてない。
…確かに引きこもろうとしたけど。

兄「はぁ、一週間も部屋籠るとか馬鹿なん？自分の体くらい大切にしぃや」

そう言いながら席に座った私の額を指でグリグリされる。
地味に痛い…とか分からない。
けど腕切ったときとと同じ感じがするからそうなのだろう。

ｺﾄｯ

と、オスマンが食事を置いてくれる。
いつもと同じだ。

オ「食べな体に悪いで。」

貴「…」ｺｸ

ありがとう。
そう言う気持ちを込めて頷けば、伝わったようで、笑顔で戻っていった。
いつも笑顔だけど。

昨日に続いて一週間ぶりのご飯はいつもより美味しかった。

食べ終わった食器をトントンさんの横に置く。
戻る途中、シャオロンさんとすれ違った。

シ「出てこんくても良かったのに」

私にだけ聞こえる声で。