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【ut】
あの子だけが欲しい。
そんな固執した感情に支配されたことは一度もない。
入ったバーで、たまたま横に座った女。
トントンの目を盗み、フラフラと街中を出歩いていたとき、すれ違った女。
城で給仕をしていた女。
目が合った瞬間、にこりと微笑みそれに同じく笑みを返してきた女はみな落ちる。
少しばかりお喋りに花を咲かせるだけで、その後はどうにでも思いのまま。
あの不人気代表シャオちゃんに、
『大先生はクズやけど、女の子の落とし方だけは毎回感心されられるわ。』
とまで言わせた。
自分で言うのもなんだが、
俺の毒牙から逃れられる女の子はいない。
…彼女を除いては。
「大先生、この書類、判子忘れてたよ。」
執務室の机に腰掛け、タバコをふかす俺に
はい、と半ば呆れた声と共に差し出された紙切れ。
「あー、ごめんな。すっかり見落としてたわ！」
そう、にこっと笑っても彼女は眉間にしわを寄せるだけ。
書類の右上に貼られた付箋には
『判子忘れずに！』なんて、なんとも彼女らしい几帳面な字で書いてある。
それを見落とすなんて、お前の目は節穴か？とでも言いそうな、蔑んだような目。
ええわ、ゾクゾクする。
彼女、もとい我々国幹部紅一点の
Aちゃんはいつもと変わらぬ美しさを身にまといそこに立っていた。
「今日こそは、目の前で判子押してもらうまで帰らないから。」
スラリとした長い足を組んでソファに座るAちゃんは、まさに女王様の風格で。
短めのプリーツスカートから覗く太ももは
本当に目に毒だ。
…なんて思いつつも、チラチラ見てしまうのは
男の悲しいサガ。
「俺は別に、Aちゃんがずーっとここにおってくれても、ええんよ？」
近付き耳元で甘く囁いても、
「私暇じゃないの。これから、グルッペンとティータイムなんだから。」
と、フイッと顔をそらされた。
ああ…、相変わらず、彼女はつれない。
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咲華☆(プロフ) - えなさん» コメントありがとうございます！いつのまにか非公開になってしまっていました…！えなさんのコメントがなければ、気付くのがもっと遅くなっていたと思います。本当にありがとうございました！これからも応援よろしくお願いします。 (2018年3月14日 0時) (
レス) id: ae69016188 (このIDを非表示/違反報告)
えな(プロフ) - はじめましてコメントさせていただきます。いきなりで大変申し訳ないのですが46話が飛んでしまっていますかね？貴方様の文章はとても魅力的で毎日楽しませて頂いていますのでこれからも更新頑張ってください！ (2018年3月13日 17時) (レス) id: 7da7be48be (このIDを非表示/違反報告)
咲華☆(プロフ) - にゃんすさん» お褒めの言葉をそんなにたくさんありがとうございます！とっても嬉しいです…！更新頻度は落ちますが、にゃんすさんの為にも完結まで頑張りたいと思います。大先生にも頑張ってもらうつもりなので、これからも応援よろしくお願いします！ (2018年3月2日 13時) (レス) id: ae69016188 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんす(プロフ) - 陰ながらいつも更新を待ち望んでいる者です。早く続きが気になるというやましい理由ですがコメント失礼します。誤字も少ないし文の構成もとても読みやすく、話自体も先の展開が気になる素晴らしい作品だと思うので、これからも頑張ってください！あと大先生も頑張れ！ｗ (2018年3月2日 0時) (レス) id: 5e19280e9c (このIDを非表示/違反報告)
咲華☆(プロフ) - なっつさん» はじめまして！こめんとありがとうございます。そう言っていただけて、とても嬉しいです！頑張ります！！ (2018年2月22日 16時) (レス) id: ae69016188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲華☆ | 作成日時：2018年2月19日 20時
