過去編3 ページ21
「私ね、結婚するらしいの」
「え？」
今日も、空き家で2人ベッドに腰掛け楽しく談笑していた
突然、ぽつりと呟くようにそういった___の言葉に思わず聞き返す
___の表情にはいつものような元気さはなく、ただ哀に満ちた笑みを浮かべていた
「元々、養子に来た理由がそれなの。ここの地域の領主と私が結婚して、この村の立場を確定させる……その為だけに、私は都会から貰われてきた」
私の容姿が領主好みらしくてね、と言って笑う___。
「そんなん……おかしいやろ！？___ちゃんは道具なんかじゃあらへん、結婚が嫌なら嫌って言えばええやん！」
「私の気持ちの問題じゃないんだよ、鬱君。…今までありがとう、もうここには来ないよ」
そう言って哀しい笑顔を向け、ゆっくりと立ち上がる__。
このまま終わらせたくなくて、彼女を行かせたくなくて、俺は去ろうとする__の腕を咄嗟に掴んだ
「……鬱君？」
困ったような表情で俺の名を呼ぶ__。
ごめんな、そんな顔させたい訳じゃないんや……。
「……辛かったら、俺が助けるで。1人で悩まんといてな」
つくづく臆病だな、と心の中で自分を嘲笑う
本当は自分の想いを伝えたかった。
もしかしたら彼女も自分と同じ気持ちで、駆け落ちとかできるんじゃないかって。
……でも、断られることが怖くて。
彼女に拒絶されることが怖くて、嫌われることが怖くて。
もう会えないかもしれないのに、俺は想いを伝えることが出来なかった
「ありがとう。……さようなら」
最後にそう言ってもう一度哀しい笑顔を向け、外へと歩みを進める__。
嫌、行かないで。
そんなこと口に出せるはずもなく
彼女の腕を掴んでいた俺の手は宙に置き去りにされたまま、__は扉の外へと消えていった
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澪(プロフ) - 初めまして、続編が出てることにこの間気づきました。続きを読みたいのですが、Twitter等々やっていないのですが、Twitterじゃないと駄目ですかね､ (2020年5月18日 3時) (
レス) id: 46710531e6 (このIDを非表示/違反報告)
音羽リン(プロフ) - yua_skyさん» 長いのに一気読みしていただいて…嬉しいですありがとうございます(´；ω；｀)着いてきてくださるなんて本当に嬉しすぎます、全て承認＆フォロー返ししてるので心配なさらなくて大丈夫ですよ！！！ (2019年12月27日 18時) (レス) id: bd02fe3886 (このIDを非表示/違反報告)
yua_sky(プロフ) - 初見です(多分)今日の朝に見つけてやっと読み始めてここまで読みましたがなにこれめっさおもろいすきってなりました、続きめっさ気になるので着いていきたいです！！フォローしたら承認してくださりますかね？(心配) (2019年12月27日 17時) (レス) id: 21b1ac3e54 (このIDを非表示/違反報告)
音羽リン(プロフ) - 夜月雪咲さん» いえいえこちらこそありがとうございます！ (2019年10月28日 17時) (レス) id: bd02fe3886 (このIDを非表示/違反報告)
夜月雪咲(プロフ) - 音羽リンさん» ご丁寧にありがとうございます (2019年10月28日 10時) (レス) id: d7ac20ddf7 (このIDを非表示/違反報告)
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