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「ああ、やはりこちらにいらした」
ポツリと思わず溢れてしまった独り言は誰にも聞かれることはなかったみたいで、この部屋にいる二人は顔さえ上げなかった。
インクと紙と埃の香りで満ちたこの部屋の扉を開けば、奥の方で本の整理をしている途中なのかガタガタと木の脚立を動かす重い音と、中間あたりにある読書スペースに眩しいほどの金髪がひょこりと覗いており、読みが当たったことにほっと胸をなでおろす。
いつも通り訓練場か庭でお昼寝でもしているかと思い足を運びかけたが、なんとなく、彼は図書館にいる気がして。
割と行動範囲が広い彼は基本訓練場にいるけれど、考え事をしたい時なんかは図書館にいることが多い。
図書館を管理するエーミール様に相談されていることもあれば、一人じっと動きを止め悩んでいたり、本を読んで気を紛らわせていたりする。
今日は本を読まれているようですね。
珍しくメガネをかけて窓際の席で本を読む彼はやはり何かを考え込んでいるみたいでページをめくる手が進まない。
考え事をされているみたいですが申し訳ありませんが、声をかけさせていただきましょう。
「コネシマ様」
kn「っ...！
ああ、なんやお前か...びっくりさせんなや」
「申し訳ありません、兵士育成についての書類をトントン様が期限を早めたいと仰られまして、申し訳ありませんが明日までにお願いしてもよろしいですか？」
kn「あー...あれな、だいたい終わってるんやけど
お前、この後時間あるか？」
声をかければビクッと体を震わせたコネシマ様。
驚かれたようだけどとくに怒っていないらしく、ガシガシと頭を掻いた後、私の予定を訪ねてきた。
この後は集められた書類をトントン様にお出しして、出来上がった書類をまた各部署に配るだけだ。
「ええ、いつもの仕事だけですので問題ありません」
kn「...そか、それなら今忘れないうちに出したいから俺の仕事部屋まで来てくれるか？
ついでに部屋片付けてくれると嬉しいんやけど」
「っ..!
お安いご用です」
珍しい。
いつも冗談か本気かわからない強い口調でこっちくんなや、とか鈍くて苛々するから俺がやる、とか、まぁ、無能やわなんて言ってきて私に手を出させないのに。
昔はよく弱すぎて相手にならない私の手を引いて試合しようぜ！！なんて言ってくださったのに、最近は試合どころかめっきり話さなくなっていた。
珍しいこともあるものですね。
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カピバラ(プロフ) - これ俺の勘違いなら凄く恥ずかしくなるな...なんかすいませんでした (2019年6月12日 18時) (
レス) id: 7f83943664 (このIDを非表示/違反報告)
カピバラ(プロフ) - 名無しさん» (((；゜Д゜))まてまてまて、ちょ、その言い方だと俺の予想した考察よりかなり胸糞な内容になっちまうじゃねえかヤメロ！...そ、そんなのあるわけないよね、ｶﾞﾀｶﾞﾀ、やそれもありえるかも知れねえから否定できんが、あと普通にすごく面白かったです応援してます！ (2019年6月12日 18時) (レス) id: 7f83943664 (このIDを非表示/違反報告)
透明玄師(プロフ) - 名無しさん» コメントありがとうございます！もしよかったら、どんなことでもいいので想像した答えを書いていただけると嬉しいです！他の方から何かあれば私の責任で消すので、お気になさらず是非！！ (2019年4月10日 22時) (レス) id: 9aba64d5b7 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 言い忘れてました！面白かったです！ (2019年4月10日 17時) (レス) id: c69dbdc5f7 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 気がついちゃいました。相手が誰なのかが気になります。これで見当違いだったら恥ずかしいですけど...。ネタバレに捉えられてしまうなら、返信して貰えたら消します。 (2019年4月10日 17時) (レス) id: c69dbdc5f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透明玄師 | 作成日時：2019年1月13日 2時
