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“拝啓 幹部の皆様

お元気でしょうか,Aです。
突然のお手紙をお許しください。
こちらはグルッペン様も私も無傷で生きています。その点に関しては御安心ください。

さて,本題に入らせていただきます。
簡単に書きます,グルッペン様を引き取りに此方に来ていただけませんか?
しかし,グルッペン様を拐った方に打診したところ,「来るなら幹部,それも一人だ」とのことでしたので,オスマン様を指名させていただきます。

何故オスマン様を指名したのか等,様々な疑問があると思います。しかし,今回は私を信じていただけないでしょうか?

2枚目に私達の居る場所,引き取り日時等を記しました。
貴殿方が私を信じ,オスマン様が来てくださることをお待ちしております。


A”

一方、

「何や、これ。」

真っ先に手紙を読んだシャオロンは、困惑していた。

「…とりあえず、皆呼ぼ。」

城が壊れた今、それを想定して造られた建造物が城の代わりとなっている。
運良くそこに全員が集まっていた。
各々の作業に没頭する彼らに声をかける。

「お手紙やで、Aから。」

彼の一言は幹部全員の注意を集めた。

_____

ut「成る程なぁ……困ったな、これは。」

os「俺行くで、グルッペン引き取りに。」

シャオロンからの説明を聴き、手紙を全員が目を通した後、会議が開かれた。

eml「しかし、まさかこの国だったとは思いませんでしたね、オスマンさん。」

os「ん、世界で一番強い言われとる国やん。グルッペン拐う必要無いと思うんやけどなー。」

kn「いやいや待てって、何でそんな普通なん?」

この状況で怖いほどに普段と変わらないオスマンとエーミール。鬱もいつも通り、シャオロンとゾムは自分が選ばれなかったことに腹を立てながらも困惑はせず、ロボロとショッピ、ひとらんらんは黙っていた。

kn「だって生きてるかどうかも分からなかったのに突然手紙届いて、グルッペン引き取れって、罠の可能性あるやろ。なのに、何で、」

tn「落ち着け、罠だったら嵌まる。彼奴の直筆や、一応の保証はある。」

でも、と呟くコネシマ。
俯いたその顔は、悔しさで歪んでいた。
少し考え、やがて顔を上げる。

kn「……あーもう!!!分かった分かった、悪かったよ。マンちゃん、頼んだで。」

任されたオスマンは、いつもの笑みを浮かべながらも様々な場合に備え策を練っていた。

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作者名:黒猫 | 作成日時:2018年9月13日 22時

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