００１ ページ2
「はぁ?」
「ほぅ、面白い」
「いやいや、面白いちゃうで、おかしいやろそんなん」
と目が輝きそうになっているグルさんを強制的に止める
いつも通りの日、いつも通りの城、いつも通りの外交
ただ一つ違うのが相手の提案がぶっ飛んでいることだ
唯一互角に戦える国、アーラ国、二年前に和平を結び、共に干渉しないことを誓った
「戦争しましょう」
のだが、そんな国から二年ぶりに話があると言われて特別に俺とグルさんも同行してみたらこのザマ、やはりあの国のトップは相変わらず頭がおかしいらしい
「グルさん、考えてみて」
と俺らの目の前で勝ったと確信しているかの様に笑っているアーラの総統の隣で楽しそうに笑っている彼女は口を開いた
「この二年間、心の底から楽しいと思えたことある?」
なんて聞く彼女の胸元で光る二つの銀の翼、そして真ん中に刺さっている剣、アーラ国の紋章だ
「ほぅ、そう言われてみればなか」
「流石はアーラの外交官グルッペンを乗せるのが上手い」
と危機を感じ、グルさんの言葉を遮りオスマンが一歩前に出て笑いながら言う
一向に進まないこの外交、さっきから戦争しようしないの堂々巡りだ
そう、今回の外交はとても厄介だ、アーラ国の外交官、20と言う若さにしていくつもの国を負かし、言いくるめ、自分の欲しい物だけをかっさらって行く、気づけばこっちの条件が一切飲まれていなかった、なんてよく聞く話だ
その為一つ一つの言葉に気をつけないといけない、俺もオスマンも無闇に喋らず相手の表情、雰囲気、言葉使いなどを観察し見極めてから口を開いている、のだが
「戦争は楽しい、そう思わない?」
「思うゾ」
「グルさんは黙っとれ!」
この男、我々国の総統、グルッペン・フューラーが全く考えずに喋る為俺もオスマンもさっきから頭を抱えている、表情や場の空気を読むのが俺らより得意なAからしたら最高な状況、こっちは圧倒的に不利だ
五つも下の彼女に大の大人二人が頭を抱えてるとはなんとも情けない話だが事実であるのは違いない
前に彼女をこちら側へと引き入れようと話を持ち出した物の、そしたらやっと見つけた互角に戦える敵が味方になっちゃうからつまらないと言われ断られた
「グルッペン、相手の言葉に耳貸したらあかんよ」
「そこのトルコ帽は黙ってて、私はグルッペン総統と話してるの」
「そのグルッペン総統の外交は俺やから俺通して話してな」
「黙って」
「帰れや」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 134人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
彩心(プロフ) - 瑠癒(るゆ)さん» 初めまして!!入国済みの人です笑 有難いお言葉ありがとうございます！励みになります！ (2019年3月5日 13時) (
レス) id: a036b92465 (このIDを非表示/違反報告)
瑠癒(るゆ)(プロフ) - !?俺の後輩は入国済でしたの人だったんだ...!?え、あの、好きです!!(語彙力&主語) (2019年3月4日 0時) (レス) id: 2ce15b23f6 (このIDを非表示/違反報告)
彩心(プロフ) - ひまわりゼリーさん» 読んでもらってありがとうございます!勿体なお言葉までありがとうございます泣 (2019年2月14日 16時) (レス) id: f5fb710fde (このIDを非表示/違反報告)
ひまわりゼリー(プロフ) - 面白かったです！
やっぱり彩心さんは神作者だな… (2019年2月14日 16時) (携帯から) (レス) id: 6e709e042d (このIDを非表示/違反報告)
彩心(プロフ) - りりさん» ありがとうりりちゃんー！！ (2019年2月14日 2時) (レス) id: a036b92465 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
