検索窓
今日:7 hit、昨日:1 hit、合計:12,911 hit

#7 ページ8

『離してください、ゾムさんっ!』
zm「ヒヒッ、ダメやで〜こっち来いや?」

そう言って抗うも男の人の力には勝てず腕を引っ張られて会議室の中に入れられる。
ハッ、として周りを見渡すと犬のように尻尾を振る者、目を赤くして私を見る者、…なぜか頰を赤くしている者。
何故かそんな目が怖くて口を開く。

『ごめ…なさい、盗み聞きしちゃって……あの、気分が優れないので、部屋戻りますね…』
sn「あれ、気分悪いの?治療してあげるよ、ほら、こっちおいで?」
『い、や、大丈夫です!』
ut「もしかして怯えてるん?かわええなぁ。そんなかわええと…」

我慢できなくなるやん。
そんな鬱さんの声が耳元で聞こえた瞬間。
カプッという何かに噛みつくような音が聞こえ、右肩の方から痛みが走る。
思わず声を発し、その方を見ると、鬱さんが目を赤くしながら私の肩に噛みついていた。
…先程見間違えたと思いこんでいた、牙を見せながら。

『う、つさん?』
ut「んふふ、んじゃ…

いただきます。」
『ひッ、あ……⁉や、鬱さ、ん‼やめてっ……や、だ…!』

いただきます、という声を共に聞こえたのはジュルジュルという何かをすする音。
そして、体の中から血を吸い取られるような感覚。
あまりに変な感覚がして暴れようとしてもやはり男の人の力には勝てないようでビクともしない。

ut「ジュルジュル……っぷは、久しぶりの食事やぁ〜…ご馳走様、めっちゃ甘くて美味しかったで〜。」
『っは………うぅ……』

急な痛みと初めての体験に恐怖を感じポロポロと涙をこぼすと鬱さんが「泣かんといてや⁉」と慌て始める。
するとグルッペンさんがまた口を開く。

gr「…まぁ、見ての通り、俺、大先生、ゾム、エーミール、ぺ神は吸血鬼、オスマン、コネシマ、シャオロン、ひとらん、兄さんは人狼だ。それ以外のトントン、ロボロ、ショッピ、チーノは普通の人間だゾ。質問は今なら受け付けるが何かあるか。」
『っ………私をここに連れてきた、のは…貴方達、なの?』
gr「勿論。言っただろう、“15になったら必ず迎えに行く”と。」
『じゃあ……』

私の、お母さんは?

そう聞くとグルッペンさんは微かに目を見開いてからまた狂気的な笑みを浮かべて口を開く。

__あぁ、“アレ”の血は絶品だったゾ。

その瞬間、私は肩の痛みも、何もかも忘れてグルッペンさん…いや、グルッペンに掴みかかった。

#8→←#6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
110人がお気に入り
設定タグ:wrwrd , 女主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

モモンガ - 続き楽しみです (2023年2月22日 22時) (レス) @page10 id: b3274f6834 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2020年12月30日 15時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
あかつき(プロフ) - シルビアたんさん» 神じゃないですよ全然!!読者さんが楽しく読んでくれればそれでいいので!! (2019年12月26日 8時) (レス) id: 1219dd754f (このIDを非表示/違反報告)
シルビアたん(プロフ) - あかつきさん・・・!!!ほんとにいいひと!てか神ですか!!!???ぞんぶんに楽しませていただきます!((www (2019年12月21日 19時) (レス) id: f1309550a6 (このIDを非表示/違反報告)
あかつき(プロフ) - シルビアたんさん» 私もzmさん推しです!!ほんとそれなって感じです…!w zmさん吸血鬼側にしたんで吸血される姿をご堪能ください…!ww (2019年12月20日 22時) (レス) id: 1219dd754f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あかつき | 作成日時:2019年12月18日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。