14話 ページ17
「__『彼女の横顔は美しい、言葉には表せないほどに』」
その小説の一節だ。内容は確かこうだったはず。
敵対し合う国同士ではあるが恋に落ちてしまった男女が愛を選んだがために死んでしまう、悲劇の物語だ。この言葉は主人公の死に際の想いだったはず。
eml「この本好きなんです、でもそこだけ理解できない。死に際にそんな考える余裕があるとは思えません」
「死の直前まで愛していたかった、とかじゃ納得しませんか」
確かに死が迫っている状況に余裕があるとは思えないが、私はこの一節が好きだった。
eml「能力を使えばこの程度の小説、一瞬で読み終える事ができるんですけどね」
エーミールさんが愛しいものを見るように目を細め、本の表紙をなぞる。
eml「でも、ゆっくり読んでいる瞬間が好きなんです」
彼の心に触れた気がした。
sya「エーミールこんなん読むんか！恋愛した事ない奴が恋愛物とかw」
シャオロンさんとコネシマさんもこの場所にいるのに気がついたのか、合流していた。
eml「なんや！いけないんか！！」
エーミールさんのこんな大きな声初めて聞いた気がする。
「エーミールさんも訛りで話すんですね」
私が微笑みながらそういうと、3人は面食らった様に見えた。
数秒の間、
sya「こいつイキってるからカッコつけたいんや」
シャオロンさんがエーミールさんに小突いている。思いっきり迷惑そうな顔をしている。
するとエーミールさんが思いついた様に言った。
eml「こんなに広いと不便やろ、インカムもらいに行ったら」
エーミールさんが耳をトンと叩く。
kn「これの事な！」
わざわざコネシマさんが見せてくれた。耳につけて通信をする機械らしい。
それぞれのイメージカラーが用いられているのか、水色のラインが引かれていた。
sya「そしたらロボロのとこ行くで！」
次はロボロさんの所に行く様だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 201人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
飛翠(プロフ) - 白兎さん» 面白いって言ってもらえて嬉しいです(*´-`)リアルなファンタジー目指して設定細かくしています！ (2018年11月9日 0時) (
レス) id: 01bad502bd (このIDを非表示/違反報告)
白兎 - 話がリアルで面白いですね！時々くるネタだったり、急に始まるバトルシーンかっこいいです！これからも頑張ってください！！影で見守ってます(( (2018年11月8日 0時) (レス) id: 2bf9800fc9 (このIDを非表示/違反報告)
飛翠(プロフ) - ひかさん» 応援ありがとうございます！毎日更新できるように頑張ります！！ (2018年10月15日 21時) (レス) id: 01bad502bd (このIDを非表示/違反報告)
ひか - 初コメです！グルさんが吹いた所らへん自分も吹いてしまいましたwwwこれからも頑張ってください！！！ (2018年10月15日 0時) (レス) id: efdd15773c (このIDを非表示/違反報告)
飛翠(プロフ) - 紺狐(ユウ)さん» コメありがとうございます！ひとらんは癒しです(*´ー｀*)更新頑張ります！ (2018年10月9日 20時) (レス) id: 01bad502bd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：飛翠 | 作成日時：2018年9月29日 1時
