プロローグ−2 ページ2
マイクの向こうで、緩い声の男が楽しそうにアナウンスした。
それに感化され、群衆のテンションがヒートアップする。
「な、何なんだお前らっ＿＿＿」
最後まで言えず、倒れ込むもう一人の子分。
その体は、大量のインクで染まっている。
「なっ……なんだ!? いったいどこから……！」
「なぁグルちゃん、これあいつだけで済むんちゃう？」
男の存在など気にも留めずタバコを吹かす眼鏡の男は、右手にだけ手袋を付けている。
その男に声をかけられたリーダーらしき男は、フンと鼻を鳴らしてインカムに手を当てた。
「よくやった、ショッピ。今回はお前にくれてやる」
『えぇ……要りません、こんな骨の無いヤツら。ブキが可哀想ですよ』
イカスツリーの上からリッター3Kを構えていたヘルメットの男は、深い溜め息をついてそう答えた。
「あークッソ……久々にやれると思たのに」
この街には本来無いはずのブキ───スプラマニューバーをくるくると
「クソッ……！！ よくもやってくれたなァ！！！」
キレてブキを金髪の男に向ける男の視界を、赤いマフラーが遮った。
「───この人にブキ向けんな、クソ野郎」
持っていた.52ガロンの銃身で男の頭をガッと殴り、よろけたところを撃ち抜く。
「どうやら……ホンマのザコはお前らやったみたいやな」
ふっと息を吐いて呟いた赤いマフラーの男は、すぐさまリーダーの方を向いた。
「大丈夫やったか？」
「ああ。さすがだな」
満足そうに微笑む彼らのリーダーをきっかけに、周囲は歓声であふれ返った。
───彼らこそ、この街の最強で最悪な守護神。
人々は、敬意と畏怖の念を込めて彼らをこう呼ぶ。
───“戦場帰りの悪魔たち”、と。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 131人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「軍パロ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
空文 加菜(プロフ) - そらさん» ありがとうございます！！ 楽しんでいただけて何よりです…！ これからも頑張ります！ (2018年7月17日 5時) (
レス) id: 9bc8a66818 (このIDを非表示/違反報告)
そら - スプラもすきですが、わたしは細かいことはきにしないたちなので、読んでてとっても楽しいですよ。個人的にはtn推しなので、これからの展開にも気になってるところです！暑い日が続いてますが、完結のその日が迎えられるよう応援してます！ (2018年7月17日 1時) (レス) id: 97a883ef1b (このIDを非表示/違反報告)
空文 加菜(プロフ) - 夕張メロン(+ロボロ推し隊長さん» そういう事ですね。紛らわしい設定ですみません…(>_<;) (2018年7月14日 8時) (レス) id: 9bc8a66818 (このIDを非表示/違反報告)
夕張メロン(+ロボロ推し隊長(プロフ) - 勝手にまとめますすみません。この作品の舞台はハイカラシティ、でも作者さんが好きなためマニューバーがある、それ以外はハイカラシティ、でいいですかね？ (2018年7月14日 8時) (レス) id: ddde3ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
空文 加菜(プロフ) - 5歳児な初心者さん» ハイカラスクエアの知識が無いんですすみません…。納得がいかなければ読まなくて構いません。どんなに指摘されても、もう何も変えるつもりは無いので(;´Д｀) (2018年7月14日 8時) (レス) id: 9bc8a66818 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
