第51話 不穏な空気 ページ17
そんな時だった。
ut「あ、良かった！ここにおった…！」
gr「鬱先生？どうしたそんな慌てて」
ut「ちょっとトラブルがあって、ラルフちゃんを呼べってうるさくって…」
『私……ですか？』
どういうことだろう。
俺は身に覚えのないことに首を傾げた。
gr「とりあえず、そこへ連れていけ」
ut「人使いが荒い！！……わかったけどさぁ」
ウツさんのあとをついていき、再び会場内へと戻った。
会場内は先程流れていた音楽は止まっており、皆ざわざわと困惑しているようだった。
そして、俺たちが入ってきたのを見るとみんなこちらを見て話をしていた。
mb「何が起こったの？」
mb「どうやら、ラルフ様が……」
mb「えっ、何それ！」
gr「…」
まるで俺が何かをしてしまったみたいで俺は居心地が悪くなり俯いてしまう。
そんな様子の俺を見て、グルッペンは俺の手を取り、繋いでくれた。
gr「ラルフ、お前は何もしていない。大丈夫だ、前を向きなさい」
『……はい』
彼の言葉におそるおそる前を向いた。
周りの疑うような視線が痛いが、彼が手を繋いでくれていたおかげか、何とかウツさんの案内するところまで持ち堪えられた。
ut「とんち、連れてきたで」
tn「ご苦労やったな、大先生」
ai「ひっ…」
案内された所へ着けば、そこには生徒会の人たちと怯えたレインズさんがいた。
レインズさんの可愛らしいピンクのドレスは赤ワインで汚れており、近くには苛立った様子の男の人がいた。
mb「此奴だ！！！間違いない！！此奴がアイリーンのドレスを汚したんだ！」
gr「…どういうことだ」
tn「俺が説明するわ」
トントンさんの説明によると、レインズさんが御手洗に行く途中当たってもいないのに誰かにワインを零され、しまいには転けさせられたという。
生徒会の人たちは目撃情報を調べたが、皆思い思いのことをしていたのか全くなかった。
しかし、レインズさんは倒れたあと、去っていく黒いドレスを見たと言っていたそう。
ああ、嫌な予感がする。
tn「と、言うわけで、この会場内にいる、黒いドレスを着た人を探したんやけど…」
gr「……ラルフしかいなかったというのか」
mb「此奴が犯人だろ！？元々此奴はアイリーンを虐めてた！！」
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碧翔 - 完結おめでとうございます！ (2021年5月2日 20時) (
レス) id: 6cb4d1b5e6 (このIDを非表示/違反報告)
明日花フォルテ(プロフ) - 前編から読ませていただきました！すごく面白かったです！更新頑張ってください！ (2021年3月6日 14時) (レス) id: 5e39ac861e (このIDを非表示/違反報告)
幸逢(プロフ) - ぽんさん» ご報告ありがとうございました。しっかりと外しておきます。 (2021年2月27日 19時) (レス) id: 6bed71fd46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幸逢 | 作成日時：2021年2月27日 18時
