【男主】変わった新入り【wrwrd】 (ページ4)

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第３話ページ4

中に入ると色々なゲーム音、色々なゲームが視界に、耳に入ってくる

「ゲームが…ゲームが、たくさんある…！」

_____ ゲームセンター

それはゲーム廃人にとっては堪らなく最高な場所

目をキラキラとさせながら、零した言葉に潤はくすくすと笑っていた

「…何で笑うんや」

くすくすと笑い声にはっと我に戻り、隣で笑うこいつに目をやる

「いや？何もないよ」

「…ふーん？…そ。」

冷たい反応をしつつも、色々なゲームを見て回る

そんな中、一つ気になったものがあった

それはUFOキャッチャーの中にある灰色の猫のぬいぐるみ

何だか自分と似てるようでふと目が奪われてしまった

食い気味に見てるとそれに気づいた潤が「待ってね」と言って僕が見ていたUFOキャッチャーにお金を入れてくれた

お礼を述べると僕はレバーを動かして先程気になったぬいぐるみを狙う

少し緊張しながらもキャッチャーが上手く取れるように操作して、一度停止したキャッチャーは下へゆっくりと下がっていき、一発で狙っていたものを取ってくれた

そして綺麗に穴の中に落ちていったぬいぐるみを手に取るとぎゅーと抱きしめる

近くにいた潤の前でぴょんぴょんと数回跳ねながら

「潤！潤！見て！取れたで！」

いつものテンションと打って変わって嬉しそうに報告する

「はいはい、良かったなぁ」

彼の微笑む顔を見て、僕も微笑み返す

そしてはっとまた我に返ったと思えばツンとした態度に戻る

この後も色々なゲームをしてからその場を後にした

．

そして次に来たのはお洒落なカフェ

自分自身はあまり行かないようなお店だった

「…カフェ？」

「そうやで。…実はここ来てみたかったんやけど、中々行けんくてな。せやし、丁度良い機会や思て連れてきてしもたわ。」

「…それやったら、別に僕やなくてもええと思うんやけど」

「んーん、翔と来な意味ないの」

そう言って頬ずえを付きながら僕の事を見つめてくる

「…きもい。」

なんて言葉を発すれば少し残念そうな顔をする従兄

それを無視するように僕はメニューを見た

飲みもんはカルピスでもええか…

「…潤は何するか決めた？」

「んー？決まっとるよ」

「…そ。じゃあ、僕の代わりに注文頼んでや」

軽い口調でそう言いつつも、手は小刻みに震えている

「分かったよー、ちなみに何頼むん？」

「…カルピス」

可愛いなぁ、と思われてるんだろうか

ちらっと見れば偶然店員に注文を頼んでいた所だった