補佐官は微笑む【wrwrd！】 (ページ10)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:3,081 hit

[8]*暁月ページ10

Side.兄さん

花屋で花を買ったあとお土産に買っておいたケーキとクッキーを持ち直して城へ帰った。4年ぶりに城はなにも変わってなくて少し安心した。とりあえず帰ってきた報告のためグルッペンのところへ行く。久しぶりに見る部屋の扉になぜか少し緊張しつつもノックする。

「入れ」

「失礼します」

「久しぶりだな、兄さん」

「久しぶり。これ、お土産」

そう言ってケーキを渡す。グルッペンは目をキラキラ光らせ嬉しそうに笑った。

「おお！このケーキは3時間並ばないと買えないという有名なケーキじゃないか！！さすが兄さんだな！」

「喜んでもらえてなによりだよ。あとこれ」

「ほう…兄さんが花とは珍しいな。どうしたんだ？」

「べつに。ただ花屋ができてたみたいだから寄っただけだよ。」

「ああ…たしかに2.3年前にできたな」

「それで報告があるんだけど、そこの花屋の主人について」

「…報告とは？」

「俺が調査しに行った国の暗殺者、先代国王が死んだ後行方を眩ませてる。そのまま行方不明だった。けど、その暗殺者に仕事を依頼した奴と会えたんだ。そこでその暗殺者の写真を入手した。」

そう言いながら俺は写真をグルッペンに見せる。グルッペンは僅かに口角を上げた。

「女…か。写真でも伝わる。なかなか強そうな奴じゃないか」

「ああ、腕はたしかだ。今までの暗殺からかなりの手練れだということがわかる」

「今どこにいるかは？」

「そこが重要なんだ。彼女は今、この国にいる」

「…は？」

「俺が行った花屋の主人。それが彼女だ」

「…なにを言ってるんだ兄さん」

「俺は本気だ、しっかりこの目で見た。彼女は既に足を洗っている。もう仕事は請け負っていない。だが最近賊倒した女性がいるらしいじゃないか」

「まさか…」

「ああ、そのまさかだ。いくら足を洗っているとはいえその腕は落ちてはいなかったんだろ」

「たしかに昨日大先生がゾムと互角くらいの女を見たと言っていた。それが彼女だと？」

「そうだろうな」

「…………」

グルッペンは下を向き肩を震わせた。ああ…これはあの発作がでるわ…。トントンも大変やな(遠い目)

「なあ…兄さん」

「なんや」

「俺は彼女が欲しい！この目で見たい！あの…あの『嗤う死神』をこの目で！！彼女を我々の仲間にしようじゃないか！！！」

グルッペンがそう高らかに叫ぶと

「うるせぇ！！」

「ぐはっ！」

扉が盛大な音を立てて開きトントンがグルッペンに腹パンをかました。うっわあ…痛そ

-----------------------------
グルさんがなんか変…
グルさんファンな方ごめんなさい