草も生えねえ ページ7
私の言葉を聞いたシャオちゃんとシッマはもう動いてた。
ドっと勢いよく地を蹴ってシッマが飛び出してくる。シャオちゃんはもう視界にいない。
『…本気でかかりすぎじゃないっすかね』
小さく呟いて踏み出す。距離が近くなって大きく剣を振られる。それをしゃがんで避けながら体を回転させる。シッマに背中を向けた状態で少し宙に浮く。そして回転の流れに乗せて後ろに迫ってたシャオちゃんの攻撃をナイフで弾く。少し隙が空いたシャオちゃんに蹴りをいれながら地面に手をつけて体を浮かせた。シッマとの距離をとって二人を見る。
「ホンマすばしっこい奴やわ。逃げることしかできんのな。」
「ホンマに」
『そう言いながら銃の安全装置を解除すんのやめてもらっていいですかね』
そう言ってみるが、もう二人は視界から消えてる。
あっれ、マジで殺る気なんすね
ブンと大きくナイフを振るうと、カンっと何かが当たる。ギリギリ見えたのは銃を構えてるシャオちゃん。やっべ、シッマ見てなかった。思いっきり足に力を入れて跳躍する。さっきまで私がいた場所に鉈が振り降ろされた。あっぶね、とか言ってる暇もなく、宙に浮いてる私に銃口が向けられる。そのまま容赦なく発砲される。こっちに向かってくる銃弾をナイフで弾く。弾いた断片が頬を掠めた。やがて弾が尽きた銃を持つシャオちゃんが舌打ちをするのと私が地面に足を付けるのは同タイミングだった。
あっぶねえ。マジだったろ。絶対一瞬本気出しただろ。かなりギリギリで銃弾を避けてた私は、心臓バックンバックンだった。1歩間違えてたら確実に殺られてた。
「マジムカつくわ。」
ギンっと鋭く睨まれる。
こっちはドキがムネムネなんですけど。
『はあ、それにしても切れ味悪いな。やっぱ慣れてるやつのがいいんだよなあ』
手元のナイフを見つめる。
こうなっちゃうから新しい武器に慣れられないんだよね。
「もういいわ。行こか」
「そやな」
私を一睨みしてから二人は鍛練場を出ていった。なんだったんだアイツら。嵐(物理)じゃないか。
シッマが最初に投げたナイフが壁に刺さってるのが見えて、取りに行く。かなり深く刺さってて、彼奴結構本気だったんだな。
ちょっと笑ってみる。
おいおい、俺らの青春(戦争)は何だったっていうんだ。うん、ちょっと虚しすぎて草も生えない。
「あ？裏切り者やん」
『…マジで草も生えねえよ』
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若草 翠 - ん？あれ？ちょっと作者さん？なんか終わったことになってますよ?!続きはぁ？まさかこれで終わりじゃないですよね中途半端過ぎます呪いますよ?!汗 (2022年4月10日 20時) (
レス) @page43 id: 3991d49295 (このIDを非表示/違反報告)
氷河 - いきてますかぁ〜〜〜〜？！(大声) (2021年4月14日 10時) (レス) id: c276ce50af (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - このお話好きですー！！！……あれ…………続きがない……？ (2021年4月1日 14時) (レス) id: 8e9c19a797 (このIDを非表示/違反報告)
Rainﾚｲﾝ - 花仙さん» え、死んじゃた？大丈夫ですかｧｧｧｧｧ？(((殴られたぁ (2020年6月6日 21時) (レス) id: cc7660b0c0 (このIDを非表示/違反報告)
花仙 - やばい。いい話過ぎて死ぬ。。。あれ？なんか体が透けて、、、あ。（察し） (2020年1月1日 14時) (レス) id: b2f70beae4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピポ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipo1945/
作成日時：2017年8月29日 2時
