嘘と天使と ページ11
救護室から出て自室に向かう。右腕が半端なく痛い。
絶対ゾム本気出したよね。いや嘘。ゾムに本気でかかられたら何もできないです。私が本気出しても敵わないです。
『……嘘、かぁ…』
生憎と私が幹部でいられるのも嘘のおかげなのである。言ってしまえば私の強さは取り入れられたものであって私の実力ではない。紛い物なのだ。私はそのおかげで幹部に上り詰める程の力を手に入れることができた。
それを幹部さん達は知ってるんだけどね。私の過去とかは勝手に調べてくれた。
文にするとデリカシーもクソもねえカス野郎じゃねえか。
いやまあ私の感想とかは置いときまして。
少し昔話をしようか。
「…嘘、ねぇ…」
先程まで、少女が立っていた場所を見つめながら呟く。
あの子、強がってたけど相当痛かったんだろうなぁ。グルッペンに報告するのが怖い怖い。
あの子がなんで嘘を嫌うのか分からなかったし、正直面倒くさいと思った。まあ彼女の過去を聞けば分かるものなんだろうけど。
ｷﾞｲと音をたてて椅子に座る。
闇夜を紡いだかのような漆黒の髪が胸下くらいまで流れていて、大きくて宙を閉じ込めたようなアクアマリンの瞳、ミルクのようにきめ細かく白い肌、薔薇のように赤い唇。
どこをとってもAちゃんは見るものがハッとするような美貌の持ち主で、自分が決めたことを突き通す、嘘が嫌いな女性だ。(性格が素晴らしいとは言ってない)
そんな子が何故ぞんざいな扱いを受けてるのか。何故嘘が大嫌いなのか。何故自分の力を嘘だと言って嫌うのか。それなのにどうしてその力を使って苦しむのか…。
こんなことを言ってはなんだけど、興味があるのだ。これからどうしていくのか、どう変わっていくのかが。
そもそも彼女が嘘を嫌いになった理由＿…
目を瞑って、彼女の昔話に思いを馳せた。
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若草 翠 - ん？あれ？ちょっと作者さん？なんか終わったことになってますよ?!続きはぁ？まさかこれで終わりじゃないですよね中途半端過ぎます呪いますよ?!汗 (2022年4月10日 20時) (
レス) @page43 id: 3991d49295 (このIDを非表示/違反報告)
氷河 - いきてますかぁ〜〜〜〜？！(大声) (2021年4月14日 10時) (レス) id: c276ce50af (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - このお話好きですー！！！……あれ…………続きがない……？ (2021年4月1日 14時) (レス) id: 8e9c19a797 (このIDを非表示/違反報告)
Rainﾚｲﾝ - 花仙さん» え、死んじゃた？大丈夫ですかｧｧｧｧｧ？(((殴られたぁ (2020年6月6日 21時) (レス) id: cc7660b0c0 (このIDを非表示/違反報告)
花仙 - やばい。いい話過ぎて死ぬ。。。あれ？なんか体が透けて、、、あ。（察し） (2020年1月1日 14時) (レス) id: b2f70beae4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピポ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipo1945/
作成日時：2017年8月29日 2時
