骸骨【gr】zoppi/karonさんﾘｸ ページ15
Aよ。
久しぶりだな。私がいない間は寂しかったか?
なんてな。冗談だ。
それはそうと、お前に伝えなければいけないことがあってだな。
あまり冗談では済まない話かもしれないが、まあ聞いてくれ。
お前と別れて数年間後、私は自ら望んでこの身を絶った。
情けない話だ。理由はあまり聞かないでくれ。
"殺人鬼"の名を借りてから、私は人の命を奪うという事を娯楽として楽しんでいた。
必死で懇願する奴等の顔を踏みにじっては切り捨てた。
血に濡れた私の顔は一体どうなっていただろうか。
きっと、嘲笑し何度も何度もその行為を繰り返していただろう。
誰かが言った。
自分の手で奪った命が乾涸らび、白骨と化した骸の山の上を、決して歩けないと。
それは私も同じだ。
何度も血の雨を浴び、殺人を謳歌をしていても、何故かその上を歩くことが出来ない。
足が震えて背筋が凍る。大した事ないなんて思っていても体が言うことを聞かない。
そんな弱い私をお前はどう思っただろうか。
心の中で嗤っていたのか。
情けないと同情をかけていたのか。
それとも、まるで興味が無かったか。
確かに無いかもな。
なんせお前は他の人間よりも面白い奴だった。
あの頃も、日課のように人を殺す。
その作業をお前はしかと見ていたはずだ。
泣き崩れる、或いは恐怖のあまり逃げ出してしまうのかと思ったが、その場に腰を下ろし、骸を拾い白布が赤茶色く汚れるまで綺麗に磨いていた。
それからというもの、私は殺すという事に躊躇をしだした。
泣いて命乞いをする人間に「今日は見逃してやる」なんて私らしくもない言葉を発して。
それと私が死んだ事には何の関係があるか。
というのはだな、お前のお陰で色々学習した。
ある意味、私が殺人という一連の行動全ては、
"孤独"から来ているんだ。
愛されない、満たされないを繰り返し、幾度となく罪の無い命を葬った。
けれどお前がいてくれたからその全てを知ることが出来た。
無口で無愛想だったが、側にいてくれたことはとても感謝している。
礼を言うぞ、ありがとう。
これで少しは安心して逝くことが出来るな。
もう二度とお前と会うことはないだろう。
もし次会う機会が出来たら、その時はもっとマシな姿で会いたいものだが。
それではまた、達者でな。
グルッペン・フューラー
貴方に出逢えた事は絶対に忘れない。だって、私も家族を亡くして独りだったから。
リクエストありがとうございました!
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Aの化身(プロフ) - 一つ眼さん» コメントありがとうございます。この作品はただ自分の体験談をメンバーに演じてもらっただけの物です。尊さに気付く事が出来た一つ眼さん自身が素晴らしいことです。同時に、そう気付けた貴方のお手伝いが出来て大変恐縮です。 (2020年3月8日 17時) (
レス) id: 5ef8288512 (このIDを非表示/違反報告)
一つ眼 - 同じ文を2つ書いてしまいました。お手数ですが1つ消しといてください (2020年3月8日 1時) (レス) id: 250339bac9 (このIDを非表示/違反報告)
一つ眼 - 下の続きです。 涙が止まりませんでした。命の尊さはこう言う事を言うのだなと思いました。Aの化身さん。私に命の尊さを教えてくれてありがとうございました。 (2020年3月8日 1時) (レス) id: 250339bac9 (このIDを非表示/違反報告)
一つ眼 - 下の続きです。 涙が止まりませんでした。命の尊さはこう言う事を言うのだなと思いました。Aの化身さん。私に命の尊さを教えてくれてありがとうございました。 (2020年3月8日 1時) (レス) id: 250339bac9 (このIDを非表示/違反報告)
一つ眼 - はじめまして。いきなりですが私は命の尊さと言うものを知りませでした。でも、この小説を読んでやっと命の尊さを知ることができました。推しが死ぬのがとっても悲しくて。推しじゃなくても、苦しみや悲しみを我慢してきたけれど限界だったり。 (2020年3月8日 1時) (レス) id: 250339bac9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Aの化身 | 作成日時：2019年1月13日 15時
