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グルッペンside
もう気がつけば1ヵ月も経ってようだ。
あの人物ももうすっかり元気なようで、街の前で血まみれだったのが嘘のようだ。
いや、それが全て嘘だったのかもしれない。
俺はお気に入りのティーカップにエーミールお勧めの紅茶を入れる。あの女のものはこの白いテープカップで十分だろ。こちらにも注ぐ。
後は皿に甘味を盛り付けて…
コンコン。
扉が鳴ったので、ケーキを切るナイフを置いてドアノブに手をかけた。
「失礼します。総統様のお誘いの件で参りました」
「ああ、待っていたぞ。入ってくれ」
そこには俺たちが貸し出している白いシャツを着てこなした黒髪の女がいた。もうその姿も見られてしまったように思える。
「ありがとうございます」
女は決して他のこともせず、静かに部屋に入ってきた。俺はゆっくりと扉を閉める。
この女には謎が多すぎる。
観光客なら観光客で、1ヶ月もあれば大方尻尾はつかめるはずだ。今までだってロボロの手にかかればそれは朝飯前だった。なのに…
「そこに座ってくれ」
「…?これはどういうことですか。」
「ん?いや、な。俺はこういった甘いものが好きなんだ。ただここにはむさ苦しい男どもしかいない。女性は甘いものが好きだろ？だから久しぶりに茶会がしたいと思ってな」
「さようですか」
「もちろん、ツバキさんの身に起こったことについて聞くつもりだ。そんなに固くならないで欲しい。普通の茶会だと思ってくれ。正直あなたと仲良くしたいのもあるんだがな」
「総統様のご希望であれば…」
締まりのない顔で、女は言う。
違うだろう。
ここは大げさに喜んで媚を売るところだじゃないのか?
「ああ。よろしく頼む」
まぁ、この女の正体が何であろうと、新しいタイプの刺客だ。存分に楽しませてもらいたい。
俺のことを放っておいて部屋の時計を見て、何かを考えているツバキと言う女。
いままで俺が総統であることを知り、怖気付くものや、色目を使う者にしか会ってこなかった。
無関心であることを隠そうともしない。
まあそれほど俺のことなど心底どうでもいいのだろう。不思議なやつだ。
「聞いているか？」
「あ、はい。」
そしてその姿はまるで近寄りがたいどこかとげのある美しいバラ。
そう感じるたびに興味がわくのは、一体どういう魔法なのだろうか。
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ふてんにぶおんぷ(プロフ) - にゃーめーさん» 更新遅いかわりに、面白い話を書けるように努力しますね！応援ありがとうございます。 (2020年1月26日 4時) (
レス) id: 0e632219f8 (このIDを非表示/違反報告)
ふてんにぶおんぷ(プロフ) - しおりんさん» ありがとうございます！ (2020年1月26日 4時) (レス) id: 0e632219f8 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーめー - 更新遅くても楽しみです！ (2020年1月25日 11時) (レス) id: 4729c1ad64 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん - 楽しみにしてます♪ (2020年1月24日 16時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
ふてんにぶおんぷ(プロフ) - しおりんさん» 良かったです！更新カメ並ですが、よろしくお願いします。そろそろ夢主が皆と打ち解けれたらいいなあって感じです！更新頑張ります。 (2020年1月22日 15時) (レス) id: 40d3b7f392 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふてんにぶおんぷ | 作成日時：2020年1月4日 14時
