【wrwrd!】「嘘つき、嘘だけど」 (ページ5)

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「そうそう！そうなんよ」
「マジか！いつ振りや……2ヶ月振りちゃう？」
「あら、もうそんな経ってたか。まめに通信しとると離れてる気がせえへんわあ」

突然の吉報にシャオロンとロボロは顔を見合わせ、正反対のリアクションでそれに答えた。

「えらい早かったなー……１年くらいおらんもんかと思ってたんやけど」
「俺もびっくりした。予定連絡無しやねんて」

しみじみと呟くコネシマにトントンが帰還報告の背景を後付けすると、話を聞いていた三人がさらに前のめりになってトントンの方を向く。

「マジ？初っ端から断定やったん？」
「らしいで。なあ？ロボロ」
「うん。グル氏に通信繋いだ後すぐ帰還する言われて、えっ？てなったもん」
「だいぶ急やなあ～なんかあったんやろか」
「ゾムとかならわかるけど、兄さん初手断定って初めてちゃう？」
「そうやな。詳しいことはわからんのやけど、断定で良しとしたってことはグルさん的にも兄さんを早よ帰還させたいんちゃう？」
「こっれ久々にやばい案件来たんとちゃうか」
「グルッペン的にもやばい案件かあ」

ただでさえ謎の多い彼の諜報活動に違和感が生じたことで陰りが見え、テーブルを囲む空気に緊張感が混ざり込む。

喜ぶべき仲間の帰還ではあるが、何らかの問題が付随してくるとなれば疑わずにいられない。
それは他国の情勢に関わるものであったり、見えない敵の存在であったり、好感的に捉えるならば何かしらの成果である可能性も考えられた。

「ロボロそれらしいこと聞いてへんの？」
「うーん、大きな問題もなく順調そうやったよ。海が綺麗だの飯がうまいだの言うてたし」
「リッシーニに行っとるんやっけ？ええなあ」
「綺麗な人いっぱいおるって」
「ただの自慢やんけ！」

コネシマが憎らしそうに叫ぶ。
すると横で聞いていたシャオロンがテーブルに頬杖をついて、

「お土産あるんやろなあ、楽しみやなあ」

と期待たっぷりに遠くを見た。
故意に兄さんの帰還のハードルを上げたシャオロンに、三人は思わず笑ってしまった。