九条さん ページ9
その日も普通の日のはずだった。
ていうか昼休みに一つ下の階の自販機にバナナオレ買いに行くまでは普通の日だったのだ。バナナオレ、パックジュースで90円。なかなかのオススメ商品ですよ。
……まぁ、話を戻すとしてだ。
「あ、川西君!」
「あ、ども」
「ねぇ平然と話してるけどバナナオレ凹んだよ?握力すごいね」
なんかデジャブな展開。前は彼女の俺への面識がなかったから一方的だったけど、やっぱり自販機の前で会う率高いのか。
てか今回は声かけられたよ。やばい名前覚えててくれた有難う。それと引き換えにならバナナオレは凹もうと関係あるまい(潰したの俺だけど)
「傘、わざわざありがとね?学校来たら廊下にメモあってびっくりしたよ」
「いや、なんかごめん……でも本当に助かったわ。サンキュー」
「それは良かった!ていうか川西君て下の名前、太一君っていうんだね。なんか以外」
「そう?」
「うん、なんか涼太的なイメージがあった」
「涼太か」
この子がそう言うなら、川西涼太になろうかな。
「でも、太一って名前もかっこいいと思う。川西太一って覚えやすい」
「じゃあ太一の方で覚えてくれれば」
「うん、そうしようかな」
ごめん、やっぱり川西太一って名前を大事にしようと思う。お父さんお母さん、素敵な名前をありがとう。
そして何気に会話続けられてる。不自然じゃないよね?大丈夫だよね??
そんな事を考えていた時だった。
「……Aー!」
「あ、ごめん今行くー……じゃあね太一君!」
「あ、うん」
友達が離れたところから彼女を呼んだ。
それに答えるように返事をして、彼女は友達の方に小走りに駆けていった。
……今、何気に下の名前で呼んでくれたよな?やばいにやける。いや、下の名前で覚えてとか言ったの俺なんだけど。
てか
「……Aさん、か」
初めて彼女の名前を知った。
213人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
花見っ子(プロフ) - 黒アゲハさん» 嬉しい!あざす!! (2020年12月6日 23時) (レス) id: 20bc02c642 (このIDを非表示/違反報告)
黒アゲハ - 最高!!です!!(語彙力低下) (2020年3月8日 11時) (レス) id: e50eb8517a (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - 柚子胡椒さん» コメントありがとうございます。おかげさまで完結です……読んでくれて嬉しいです。 (2019年3月30日 20時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
柚子胡椒 - 太一ッッ!!!もう、やばい。ヤバい(語彙力) こういう話大好きです!更新お疲れさまでした!もう、文章が綺麗すぎて…自分の名前出てきた時はハウッてなりましたね。はい。夢主ちゃんと太一可愛すぎて…白布が苦労するのも分かるわ…(笑) (2019年3月29日 22時) (レス) id: 28791102e9 (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - Zeroさん» コメント感謝です。太一素敵ですよね…… (2019年2月10日 14時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:花見っ子 | 作成日時:2018年9月15日 21時