検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:75,473 hit

ページ7

「A、本当に緑好きだね」



私の筆箱を覗いた孤爪が、微妙なニュアンスでそう呟く。

まぁお前が嫌いだろうと私は好きなんだよ緑色。落ち着いてるし綺麗だし、使いやすいじゃん。

確かに筆箱の中は緑系の文房具が多い。けど、そんなに嫌そうに呟くなよぅ……



「……そういえば緑は嫌いらしいけど、孤爪は何色が好きなの?」

「え?俺……うーん」



孤爪の持ち物には色の偏りがない。まぁ言われてみれば確かに緑系の少ないけど。

好きな人と好みは合わなくても、好きな人の好きなものは知っていたい!という乙女心を察してくれ。



「……あー、割と黒好きかも」

「へぇ、なんか以外」

「え、なんで?」

「ほら、バレー部のジャージ赤だから、赤好きなのかなぁって」

「まぁ、それは別問だっ……」



途中で孤爪は言葉を切った。そればかりではなく、目を見開いて私の斜め後方を見る。心なし震えているような……

私もつられるように、その方向を見ると



「……け、研磨……!」



なんかデカくて髪型やばい黒い人が感涙って感じで佇んでいた。

それを見てどんどん孤爪の顔は青ざめていく。



「研磨、俺のことを……!!俺も好きだぜちくしょう!!」

「違う、クロじゃなくて黒」

「照れんなって!」

「違う」



……あ、そっち方面ではないです。

孤爪は逃げるように何処かに行ってしまう。

で、その場に残された私は



「君誰?」

「孤爪の同級生のAって言います……先輩ですよね?えっと、孤爪の部活の人?」

「おー」



なぜか黒尾先輩(聞いた)と仲良くなった。

話を聞くところ、孤爪と幼馴染で “ クロ ” と呼ばれているらしい。なにそれ可愛い。

で、話の流れで



「……好みが合わない、と?」

「そうなんですよね」

「へぇー、それで色の話か……なんだ俺の事かと思ったのに」

「あははードンマイです先輩」

「え、なにこいつ生意気」



こうなり



「……で、つかぬ事をお聞きしますが、孤爪の好きなものって何ですか?」

「研磨ぁ?んー……アップルパイ?」

「……クッソ!ここまで合わないとか!!なんなの、本当になんなの!!」

「え、Aちゃんアップルパイ苦手ー?」

「林檎無理です」

「あらー……」



こうなった(白目)

何故にこうまでして合わないのだ。

8→←6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (190 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
171人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 孤爪研磨
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

花見っ子(プロフ) - こちらこそ閲覧感謝です (2018年9月24日 20時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
つゆもち。(2) - 1番最後は死亡しました(白目)文才の塊ですね泣メッチャ泣いてしまいました+ニヤニヤが止まらなかったですッ!!w萌える...流石俺の嫁(は)胸きゅんや感動を有難う御座います! (2018年9月23日 11時) (レス) id: 1767128fae (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - 向日葵さん» お返事遅くなってすいません……でもお陰様で完結できました。ありがとうございます! (2018年9月7日 21時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
向日葵 - 言った!!!!!ついに!!!言った!!!!! (2018年9月2日 16時) (レス) id: 1d6bbddaab (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - 面白いって言ってもらえて嬉しいです……涙の洪水じゃ。← 頑張ります、ありがとうございました! (2018年8月21日 23時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:花見っ子 | 作成日時:2018年8月6日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。