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さあ、思い出話を始めようじゃないか。
……思い出とはよく言ったものだ、と思う。
前置きとして言っておくが、今からの話は間違っても楽しかったものではない。思い出という言葉からはプラスなイメージが湧きやすいが、その点を踏まえると思い出と一概には言えないだろ。
……ま、とりあえず本題に入ろうかな、うん。
最初の方にも言ったが、国見との最初の接点は小学校。同級生だった。
初対面の頃は「なーんかこいつ、いつも眠そう」ぐらいな感想しか持っていなかったが、ちょっと助けてもらった事をきっかけに仲良くなったのだ。
『ちょっと、Aちゃん!竹田君と仲良くしないでよ!好きでもないくせに!』
何人かの女の子に呼び出され、こんな文句を言われた。呼び出された、とはいえ普通に廊下だったけど。
今思い出してもアレは謎かった。ええ、まあ好きではなかったですね。てか竹田君て誰やねんのレベルだったから。
でも怖い顔した子に囲まれて、普通に怖くて。確かに泣きそうになっていた。
『ねえ、邪魔』
……そこに来たのが国見だったのだが。
いや、助けてくれたのは事実なんだよ(多分意図的ではないけど)。でも邪魔ってどうなの。
で、まあ結果的に私がフォールインラブするじゃないですか。幼いながらもそれなりにアピールしていたように思う。(今振り返ると黒歴史である。幸いにも気付かれなかったようだが)
そして私の一方的な片思いで小学生時代は幕を下ろす。
また、卒業間近に私の引越しが決まる。
『何、引っ越すの』
『うん。中学校、みんなと離れちゃうや』
『……ふーん』
『ふーんって何……国見は北一?』
『まあ、学区だし』
『へえ』
何事もなく、本当に何の進展もなく終了。
中学の前半もまた、何もなく終了。中学時代に関してはまず接点どころか会いすらしなかったのだが。
良くか、悪くか
……いや、確実に “ 悪く ”
転機が訪れたのは、中2の秋だった。
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雪猫(プロフ) - 花見っ子さん» いえいえ!大丈夫ですよ!続きも読ませてもらいました!国見ちゃん視点を読んでもっと面白いなって思いました!国見ちゃんがどう思ってたのかとか、あの誤解は結局どうなんだろうとか考えるのが楽しいです!続きも楽しみです!頑張ってください! (2019年8月19日 0時) (レス) id: 044c7ba7ac (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - しば子さん» 本当にコメント返すの遅くなってすいません……その上更新も酷く不定期で。その中で読んでいただけて嬉しいです。今後も少しずつ頑張りますので、よければまた見てくれたら嬉しいです。 (2019年8月11日 20時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - 雪猫さん» ずっとコメントお返しできてなくてすいませんでした。今更なんですが本当にコメント嬉しかったです。自分で書いててあれなんですが、わかりにくいところも多いと思います。そんな中読んでくださってありがとうございました。続編も書いたのでよければ…… (2019年8月11日 20時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
しば子 - 国見推しなんですけど、話の続きがすごい気になるし続きを読むたびドキドキします笑このお話大好きです!更新楽しみにしています、無理しない程度に頑張ってください!! (2019年7月28日 10時) (レス) id: 923e20aa2a (このIDを非表示/違反報告)
雪猫(プロフ) - こうゆう感じのお話好きです!更新頑張ってください!!最近国見ちゃんが自分の中では来てて、続きが楽しみです! (2019年6月29日 1時) (レス) id: 7dccd2123b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花見っ子 | 作成日時:2019年3月30日 21時