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常に先を読んでくださいね ページ44

ゆっくり目を開けると、豪華な天井だった。もう慣れてしまったこの景色に思うことはなくなってしまった。何があっただろうか、思い出せない。
「あら、目が覚めたのね」

隣で本を読んでいたのは、ヴィルだった。
「セイヤくんだったかしら…あんたが起きるのずっと待ってたのよ、もうそこで寝ちゃったけどね」
ゆっくり体を起こすと、足元の方で寝ているセイヤがいた。涙を流したのか、目が赤く腫れていて。何日寝ていなかったのか、クマもできて。

「僕は…」
「あんた、4日寝ていたわよ。その間あんたの子達が代わりながら来てたけど、心配させたくないのかセイヤくんが全員のことを帰してたわね」
「それまでにアズールは…オーバーブロッドしてしまったか?」
「…なぜ」
「…したのか」

ヴィルの表情が強ばる。絶対に知らないはずのことを聞かれたから当たり前だろう。
「…まぁでも、あんたの子達…マナだったかしら、一冊の本を持ってモストロラウンジに行ってたわね、丁度その頃にオーバーブロッドもしたわ」

マナがアズールの元に?オーバーブロッドするのがいつかも分からないのに、どうやってその日だと分かったのか。黒い石は回収してくれたのか。
「…マナ、いるか」
「はい、ここにいますトワ」
素早くマナが現れる。

「マナ…」
「元気になって良かったです、安心してください、目的は達成しました。いつものところに入れておきましたよ」
「助かった…」
「あぁ、そう。アズールを呼んでおきました」

「え?」
「トワ、まだ疲れていますね」
「マナ?」
「お忘れですね、私には先読みができますよ」
「あ…」

あの世界にたった一つだけの大きな図書館。そこにある本の場所を全て、本の内容を全て把握しているたった一人の司書のマナ。そんなマナがもつ力は未来読みである。マナが常に所持している一冊の分厚い本【forward story】という本の元に行動が出来る。

その本はマナ以外の人間が見ても、全ページ空白だ。かなり先まで予知出来るが、その分ページが増えていくので本は分厚くなって、そのうち持ち運びは出来なくなるが、本の内容を全て把握できるマナにとってはなんてことは無い。

「ヴィル、トワの看病をありがとうございます」
「えぇ、いいのよひとつだけ聞きたいことがあったし丁度良かったわ」
「僕にか?」
「あんたの目についてよ」
「!!!」

なぜ目のことを…いつ見られた。

「聞かせてくれるかしら?トワ」

懺悔をするべきか→←夢か現実か分からないんだ



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神里(プロフ) - カナリアさん» ありがとうございます、頑張ります! (2021年3月27日 14時) (レス) id: 2475bb3e2f (このIDを非表示/違反報告)
カナリア - 良い作品です。更新頑張ってください! (2021年3月26日 7時) (レス) id: 74f0a1383a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神里 | 作成日時:2021年2月27日 11時

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