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大規模侵攻から、2日目。
「──さて、お前の処遇についてだが」
「…あのう、迅さん…」
「ん？」
真っ白な部屋。真っ白な天井、真っ白な床、真っ白なベッド、真っ白な患者医を着せられている。その中に迅さんのブルーのジャケットはよく映えた。
迅さんが買ってきたドーナツ屋の袋に手をつけられないまま、視線が下の方に落ちる。
私は今、ボーダーに軟禁、ていうか、ほぼ拘束されてる状態だ。
曰く、『安全』であることを確認できるまでは、外には出れないらしい。
そして今日は、迅さんが面会に来ている。
「…あのう、すみませんでした」
「なんで謝るんだ？『A』は悪いことしてないだろ」
「あう」
丸椅子に座りながらぼりぼりとぼんち揚をかじる迅さん。ドーナツを買ってきてくれたのは、私が甘いもの不足で悩んでいるんじゃないかという心配かららしい。
「──さて！まずは大規模侵攻対処おつかれさん。よくやったな。」
「あい」
「Aちゃんは一級戦功だ。黒トリガーへの対処、人型近界人の単独撃破、イルガー落とした、本部の防衛。その積み重ねが評価対象。良かったな」
「あい」
戦功。ポイントと、あとボーナスのお金が貰える。
──私にとっては大事な、生活のための頼みの綱。
「で、だ。これからの話だけど」
「………」
「秀次曰く、Aちゃんの中からニノマエの記憶が消えたらしいね。寝てる間に体一通り調べさせてもらったけど、黒トリガーも足から外れるようになってたとか」
たり、と冷や汗が垂れる。
そう。私が知らない間に、私は大規模侵攻中に気を失い、代わりに『ミナ』の人格が表に出ていたらしい。
それも昨日消えてしまって、その時に三輪が──秀次が、居たらしい。
大規模侵攻中、私が消えてから何があったのか。どうして消えたのか、なんでその時秀次が居たのか。
私は知らない。何も知らない。
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松太(プロフ) - 蓮華さん» こんにちは。5年間もお待たせしてしまい申し訳ないです…。少しずつですが書いていくつもりなので何卒よろしくお願いします。 (2020年10月3日 12時) (
レス) id: ab0aa636e4 (このIDを非表示/違反報告)
蓮華(プロフ) - こんにちは更新が止まってから五年間更新再開されるのをずっと待っていました大好きな小説の続きを読むことができてとても嬉しいですこれからも更新楽しみ待ってます (2020年10月2日 23時) (レス) id: cec7260ef3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：松太 | 作者ホームページ：
作成日時：2020年10月2日 16時
