子供嫌い《幻惑す》 ページ5
「私たちがこの苦愛の里に移住してきたのは3年前です。現代文明から離れ人間本来の生活をしようと」
サラサラと小川が流れている。この水はあの山から流れているのだろう
「滑るぞ」
『大、丈夫…！？』
立ちあがろうとした時、水に濡れていた石に足を滑らせ、小川にダイブする所だった
「君は本当に面白いな。見ていて飽きない」
『好きでやってるんじゃないんです』
「人間本来の生活？」
「食べ物は自分たちで作り自然と共に季節を感じて生きていく」
『質素な生活って事か』
「風力、太陽光発電」
「必要最低限の電気は自然エネルギーで作る。慣れてしまえばそれで事足りるんです。贅沢は必要ない。テレビも見ない。コンピューターも使わない。ストレスがないから私たちはお酒も飲みません。とても穏やかな暮らしです。」
「そんなの続くわけない。だってそれ…」
ボールが転がってきたと思えば子供達がいた
「誰？誰？」
『子供？』
「ダメだ、近づくな！」
静止をかける湯川先生に失笑してしまう
『相変わらずな子供嫌い』
「嫌いじゃない、苦手なだけだ」
『屁理屈ばっっかり』
「屁理屈？今君は屁理屈と言ったか？」
『屁理屈ですよ、屁理屈！』
「ちょ、湯川先生！鏑木さん！」
「ダメよ、皆。お客様にぶしつけなことしちゃ」
チラ、と湯川先生を見ると首や手首を掻いていた。おそらく蕁麻疹が出たのだろう
「妻の紗栄子です。こちら刑事さんと物理の先生と、大学院生の方です」
「物理って何？」
「物理って算数のことだよ！」
「僕算数大好き！」
「私国語好き！」
「勉強してんの？皆」
「勿論です。戻ってスケッチブックも持っておいで。色鉛筆も忘れないでね。」
はーい！と元気な声を上げ、その場を去っていく子供達。一人の女の子が湯川先生に近づき______
ズザザァ______
子供と一定な距離をとっていたのだ
『ブフッ…！！！』
「これから野原のスケッチをするの！」
そう言い、走り去っていった子供を湯川先生はじっと見つめていた
『ダメだ…ッ！！』
笑いが止まらない。何ともシュールである
「痒い。蕁麻疹が出た」
「蕁麻疹？」
『ブフッ…』
「いつまで笑ってるんだ」
『いや、すみ…フフッ』
「……」
殺意《幻惑す》※飛ばしても構いません→←物理学者と教祖《幻惑す》
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霰(プロフ) - ストーリーに主人公の台詞や行動を上手く溶け込ませていて感動しました！とても見応えがあって面白かったです！続編のパスワードを教えて下さると嬉しいです…。 (9月18日 22時) (
レス) @page38 id: d0de0fcaaa (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - ものすごくよかったです とてもストーリーが面白くハマって何度も読みました。パスワードを教えて欲しいです。これからも応援します (7月30日 20時) (レス) @page38 id: 52d5f2e226 (このIDを非表示/違反報告)
FUKI - 湯川先生との関係性や、ストーリーが私好みで、本当に楽しくニマニマしながら読ませていただきました。ただでさえ湯川先生の夢小説は数がないというのに、こんな良作に出会えてよかったです。作者様の帰りを心待ちにしております。 (2023年4月28日 1時) (レス) @page38 id: 4e76e83fbd (このIDを非表示/違反報告)
ater(プロフ) - とても面白くて一気に読んでしまいました。是非続きを見たいのでパスワードを教えていただけないでしょうか…… (2023年3月10日 17時) (レス) id: 41a5a27abb (このIDを非表示/違反報告)
リンくん(プロフ) - 面白かったです！続きが見たいので、パスワード教えて欲しいです！ (2022年12月17日 8時) (レス) id: a5a7605112 (このIDを非表示/違反報告)
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