日々にさようならを告げて ページ6
あたり一面に広がる向日葵は、皆、太陽に照らされて輝いていた。
向日葵を見るAの目も、キラキラと輝いている気がした。
もうすぐAが死ぬなんて、やっぱり考えられない。
全部、嘘なんじゃないかって、嘘だったらいいのにって思った。
「ねぇ、勇輝、どうして私が向日葵を好きだと思う?」
「いやっ・・・わかんないや」
いきなりの質問で、上手く答えることが出来なかった。
「私のお父さんが、最後に私に送ってくれたプレゼントなんだ」
「って事は・・・」
Aは軽く頷いてから言った。
「私のお父さん、三年前に事故で亡くなったの」
「そうだったんだ・・・」
何だか、聞いてはいけない様な秘密を聞いてしまった気がした。
「でもね、向日葵の中には、お父さんが生きてるの。だから向日葵は大好き、お父さんの温もりがするから・・・」
僕は、言葉が見つからず、ただ下を向いていた
そんな僕に彼女は言った。
「そんな浮かない顔しないで?私はまだ生きているでしょう?」
「でも・・・」
「私は幸せだよ?勇輝に出逢えて」
今まで通り明るく振る舞うA。
でも、Aの頬からは、一筋の涙が流れていた。
・
・
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そして、これがAと僕の、最後の一日になった。
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cherrycherry(プロフ) - まありなさん» 私も涙腺がうるっとくるお話が凄く好きで、自分で作成してしまうほどです(笑)次回作も欠かさず見よう、と思います(*¨*) こちらこそ!素敵な短編の小説をありがとうございます◎ (2018年2月7日 2時) (レス) id: 76df8feb9e (このIDを非表示/違反報告)
まありな(プロフ) - cherrycherryさん» ありがとうございます!こういう感動系のお話が好きなので、楽しく書かせて頂いています!これからも、時間のある時に短編を作っていけたらと思っているので、良ければまた読んでみてください!コメント嬉しかったです(≧∇≦)! (2018年2月6日 23時) (レス) id: bceb5f9a59 (このIDを非表示/違反報告)
cherrycherry(プロフ) - とっても素敵な作品ですね(*¨*)思わず見入ってしまいました!作者さんの描く短編のお話、全て大好きになりました。これからも無理することなくお話を書き続けて欲しいなぁ、と思いました^^ (2018年2月6日 12時) (レス) id: 76df8feb9e (このIDを非表示/違反報告)
まありな(プロフ) - すとろんがーさん» そう言って頂けて光栄です!こちらこそ小説を読んで頂いてありがとうございました! (2018年1月28日 16時) (レス) id: bceb5f9a59 (このIDを非表示/違反報告)
すとろんがー - すごく感動しました!!短編でもここまで素晴らしい小説になるなんて、凄いです´∞`* 素敵な作品ありがとうございました!! (2018年1月25日 17時) (レス) id: 1c5e8f431d (このIDを非表示/違反報告)
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