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7・ココどこですか? ページ7

「……さん、セイレンさん!起きて下さい!」


誰かに体を揺すられながら名前を呼ばれた。
ボンヤリとしていた俺の意識が、段々とハッキリしてくる。


「夢…さんっ?……」

「よかった、気が付いたみたいですね」


夢さんが俺の顔を見て、短く安堵の息を吐くと、微笑んだ。
夢さんが側にいる事で俺も少し安心出来た気がする。


「私もさっき目覚めたばっかりで……」

「そうなんだ…………」


申し訳なさそうに夢さんが軽く頭を下げる。
どうやら手掛かりなしみたいだな……


「とりあえず、辺りを散策してみようか」

「はい。」


……と言った所まではいいが、その後の行動に俺は迷ってしまった。
だってそうだろう?見知らぬ土地に放り込まれたにも関わらず、
正しい道を選んで歩く事が出来る奴が居たとしたら、よほど運のいい人間だ。
まあいい、何事も行動しないと始まんない。


「行きましょうか」

「…はい」


夢さんに声をかけ、どこへ向かって歩こうか、
……そう思っていた矢先の事だった


「きゃっ〜〜‼ バ、バケモノ〜〜〜‼」


突然耳をつんざくような夢さんの悲鳴が聞こえた。


「どうした………」


____俺は、息が詰まるほど驚いた。
まるでゼンマイを抜かれたカラクリ人形のように、俺はその場から全く動けなかった。


だって、そこには得体の知れない半透明の物体がうごめいていたから。
スライムの様なフォルムだが、ゲームの中で見るよりも、気持ちの悪いモノだった。

その物体がボーッとしている俺に、触手を伸ばしてきたらしい。


「セイレンさん!危ない!」


夢さんの声が耳に飛んできて、現実に引き戻された俺に、触手は容赦なく襲いかかってくる。
もう、逃げる余地が無いほど触手が迫って来ていた。
普通なら、ココで諦めている事だろう。
でも、すぐに敵から逃げてしまうという行為は、俺の心得に反する。


「……っ…」


このままやられる位なら、少しでも夢さんが逃げる時間を稼いだ方がいい。
そう判断した俺は、スライムを背後にして、震える足を徒競走の時よりも懸命に運んだ。


「夢さん、逃げて!」


大きな声でそう声を出した直後に、俺はコケてしまった
ちゃんと、運動しときゃよかった。

このまま死ぬんだな……

俺は死を覚悟した。

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rei(・v・★) ”蓮依”@ 楽天好き(プロフ) - まありなさん» こちらこそ!宜しくお願いします! (2018年4月5日 7時) (レス) id: 5c4cf51bfc (このIDを非表示/違反報告)
モブA - たーのーしーいー!!! (2018年4月4日 23時) (レス) id: 89dd3ccbbc (このIDを非表示/違反報告)
まありな(プロフ) - rei(・v・★)@蓮依さん» コメントありがとうございます!自分自身ゲームが大好きで、主人公にどことなく似ている所があるので、感情移入して書きやすいんですよね〜!これからもご期待に添える様に頑張って書かせて頂きますので、宜しくお願い致します! (2018年1月28日 23時) (レス) id: bceb5f9a59 (このIDを非表示/違反報告)
rei(・v・★)@蓮依(プロフ) - 面白いです。頑張ってくださいね。 (2018年1月28日 20時) (レス) id: 5c4cf51bfc (このIDを非表示/違反報告)
神憐(iPad)(プロフ) - はい!頑張ってください! (2018年1月21日 18時) (レス) id: 225c26465c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まゆみう | 作成日時:2018年1月21日 17時

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