21 なまえ バーンside ページ23
「私の勝ちだ」
「くっそ……」
ガゼルが冷たい目で俺を見下ろす。
「負けを認めろ」
「もう一回だ！ もう一回俺と勝負しろ！」
「見苦しいぞ、バーン。３回勝負といったはずだ」
「５回勝負なら俺が勝った」
「最初に３回勝負といったのは、きみだろう」
「…………」
くそっ……！
なんでだ。どうして俺がお前に負ける……！
「早くアイスを買ってこい」
「くそー！ 自分で行けばいいだろ」
「ハーゲンダッツしか認めない」
じゃんけんの３回勝負に敗れた俺は、
しぶしぶ近くの店まで行くことになった。
____他人のアイスを買いに。
てか、今を何月だと思ってるんだあいつ。１１月だぞ。
しかも、ハーゲンダッツだと。
_________いちばん安いの買ってきてやる。
「ったく、何様のつもりだ……」
ぶつぶつ言いながら近くのスーパーへ向かう。
あの店がこの辺では一番安いんだよな。
って……、ちっ。なんで俺が詳しくなってんだよ。誰のせいだ。
早歩きで進んでいると、
もう暗くなった道を、街灯に照らされながら歩く一人の少女を見つけた。
なんか見たことある____
____って、あいつ。コロナか？
なにやってんだ、こんな時間に。
走って追いつこうとしたその時、コロナが思いっきり空を見上げた。
気のせいかもしれないけど、
俺にはそれが、涙をこらえるしぐさに見えた。
驚いて立ち止まっている間に、コロナが走り出した。
どうしたんだ？
コロナは昔から、俺の知ってる限りでは、人のことばかりを考えているようなやつだった。
いつもみんなより一歩引いたとこにいて、
真面目な頑張り屋で、
でも鋭くて、
たまにすごくヤなやつだけど、
夜遊びするようなやつじゃないし……。
コロナを追いかけようと、駆け出した。
泣いてんのか、あいつ。
上を見上げる仕草が、ふと涙をこらえているように見える。
心配になって、走り出したコロナを追いかけた。
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阿津(プロフ) - †びた†さん» あたたかいお言葉、ありがとうございます！力が出そうです。これからも更新は遅いと思いますが、頑張って仕上げていきます。 (2017年3月7日 23時) (
レス) id: cf0739512b (このIDを非表示/違反報告)
†びた† - ゆっくり自分のペースでやっていただいておkですよ｡待ってます! (2016年8月6日 15時) (レス) id: eb2164e30c (このIDを非表示/違反報告)
阿津(プロフ) - ルミナさん» 遅くなってしまってすみません。わわー、コメントなどなど嬉しいです！ありがとうございます(･∀･*) (2014年11月28日 22時) (レス) id: cf0739512b (このIDを非表示/違反報告)
ルミナ(プロフ) - 設定が好きです。なんか、面白い設定だな〜っと よければ私の小説も^^ (2014年11月14日 0時) (レス) id: 96405fb6db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：阿津 | 作成日時：2014年6月17日 21時
