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「お待たせ、ご飯できたよ。」
「ありがとう。え、オムライスだぁ!」

やった〜!と子供のように跳ね回ると運ぶのは任せてと言って料理とかを運んでくれる。料理をテーブルに置いたあたりで置きっぱなしにしていた紙袋に気づいたのかあれどうしたの?と聞いてくる。やばい、別にやましいものなんて買ってないけどなんだか見せるのも億劫だった。

「今日洋服買ったの、置きっぱなしにしちゃった。」
「どんなの買ったの?」
「ん〜、いつもと変わんないよ」

そう言いながらそそくさと紙袋を寝室に行きクローゼットに押し込む。なんだか無駄に緊張してしまったけど、祐基はそこまで気にしてなさそうだった。



いただきます、と手を合わせて食べ始める。いつも嬉しそうに食べてくれるから祐基にご飯を作るのは結構楽しい。大きな目を見開いたあと、目尻にシワが寄るほどニッコリと笑う笑顔が可愛らしい。

「あ、そういえば今度の週末休みになった!Aは何か予定ある?」
「予定ないよ」
「よかった〜、じゃあ空けといてね」
「うん」

お休みの日が一緒になるのもなんか久しぶりな気がする。晩御飯も食べ終わり、片付けをしながらワンピース着てみようかなぁなんて思っていた。






迎えた週末、出かけるつもりで朝から支度をしていると祐基がのそのそと起きてきて眠そうな声でおはよう、と言った。

「おはよ、今日出かける?」
「んー……おうちでゆっくりしよ」
「そ、っか。映画でも見る?」
「いいね、そうしよ!…顔洗ってくる」

今は完全に部屋着で、出かける時にワンピースを着ようと思ってたけど家でゆっくりすることになった。時計を見るとまだ10時だし、そんなに焦ることもない。後でカフェくらいには出かけてもらって、その時に着ようとおもった。ソワソワしてるのがバレないように家事を済ませ、祐基とまったり映画を見た。



お昼すぎ、一日中家に居るのに飽きたのか私が言い出す前に出かけようと祐基が提案してくれた。

「この前言ってたさ、かき氷食べたいなぁ〜」
「もうそろそろ寒くない?」
「かき氷は特別!いこうよ〜」
「はいはい、支度するから待ってて」

そう落ち着いたように言いながらクローゼットの前に立つ。平然と言ったつもりだったけど、緊張してるのバレてないよね。ハンガーにかかった可愛らしいワンピースとにらめっこする。本当に大丈夫かな。

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設定タグ:超特急 , 短編   
作品ジャンル:恋愛
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なるせ(プロフ) - すけさん» ありがとうございます(;;)励みになります! (2018年10月4日 22時) (レス) id: a45752a8c7 (このIDを非表示/違反報告)
すけ - 全部面白いです!! 更新待ってます!! (2018年10月3日 21時) (レス) id: 315a3c6654 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なるせ | 作成日時:2018年8月25日 5時

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