.01_03 ページ17
.03
待ちに待った撮影の日、無事に華のセブンティではなくなった俺はいつものように撮影を進めていった。メンバー皆に晃一がダイエットしたなんて…と言われたから、もういっぺんくらいシメとこうと思う。
順調に個人の撮影も終わり、あとはほかのメンバーが終わるのを待つだけだ。
｢にしてもよくダイエットしたね｣
｢まぁ、俺かて本気出せばこれくらいはな？｣
｢まぁでも、華のセブンティにならないことが1番いいんだけどね？｣
撮影が終わって帰ってきた海に痛いところをつかれる。こればっかりは何も言い返せん。そんなこと言われたら俺泣いてまうわ〜、と泣く真似をしていると稜雅も帰ってきた。
｢まってどういう状況？…怖いんだけど｣
｢なんか晃一が勝手に泣き出して…｣
｢なんでやねん！ちゃうやろ海が泣かせたんや！｣
｢なんのことかな〜｣
自然と笑いが起こる。他愛もないことを話しながらスマホを見るとAからメッセージが入っていた。今日は晩御飯おうちで食べる？というメッセージに思わず頬が緩む。撮影も終わったことだし、今日はたくさん食べてもええやろ。
｢なぁ〜にニヤついてんだよ｣
｢え？そんなことないやろ｣
｢いやそんなこと言いながら口角上がりまくりですよ〜。何、彼女？｣
｢まぁ……まぁ、な？｣
｢ニヤニヤしやがっておい〜｣
顔に出てたんやろか、海が満面の笑みで最近どうなの？と聞いてくる。
｢まぁ、相変わらずですよ｣
｢でも彼女さん大学生でしょ？凄いよな〜｣
｢せやねん、ホンマすごい。向こうもレポート大変って言っとったし｣
｢やっぱ課題とか多そうだもんな、晃一見てても思うし。｣
そう考えていたらほぼ家のことを任せっきりにしてしまっているなぁと思った。元々お互い一人暮らしだったので家事の大変さは理解しているつもりでいた。けど手伝えてないのが事実で、そりゃ自分の時間無いよなぁと思う。こんな性格だから感謝も素直に伝えられていないし。
｢はぁ〜早う帰って会いたくなってきたわぁ〜｣
｢でましたよリア充発言〜！｣
海がそう言うといつの間にか戻ってきていた皆が何、惚気？と聞いてくる。
｢ちゃうわ！ホームシック｣
｢はいはいそういうことにしといてあげよ｣
｢僕、こーちゃんの彼女さんに会ってみたいなぁ〜｣
｢絶対いやや！｣
そう言うと皆口々に見てみたいなぁ〜と言い始める。絶対会わせん。皆がAのこと好きになったら嫌やし。
｢早う帰ろうや！｣
そう言って足早に楽屋を後にした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 136人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なるせ(プロフ) - すけさん» ありがとうございます(；；)励みになります！ (2018年10月4日 22時) (
レス) id: a45752a8c7 (このIDを非表示/違反報告)
すけ - 全部面白いです！！ 更新待ってます！！ (2018年10月3日 21時) (レス) id: 315a3c6654 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なるせ | 作成日時：2018年8月25日 5時
