処刑16 ページ17
「私だって...!サンドラちゃんを疑いたくないよ...!でも.....。」
エマも泣きながらサンドラに言う。
「姉様は絶対に人狼なんかじゃ無いですの...お願いですから...信じて下さいまし.....。」
ジェシカも泣きながら言った。
私もその光景を見て泣きそうになった。やはりこの中から誰かを処刑するなんて考えたくない。
こんな理不尽なことに私は神様を恨んだ。
「泣いたら処刑されないと思ったら大間違いだよ。」
ロディが泣いているサンドラたちに鋭く言った。
「君たちは双子だ。だからジェシカ、君だって人狼の可能性がある。それなら口を合わせて否定するのは可能だろ?証明したければ証拠を出さなければ困るよ。」
「証拠と言われましても...私たちは何も出せませんの...。」
確かに私はエマに占われているフェイと一緒に居たこと、バニラはエマといたことで疑われていない。
しかし、サンドラとジェシカはそれを証明する人がいないのだ。
だからと言って疑うのはあまりにも理不尽過ぎると思うが、証拠が無いのはサンドラたちだけなのだ。
「僕はサンドラとジェシカが人狼と考察するね。」
ロディはそう言い一瞬悲しそうな顔をした。
「俺も...ロディに便乗する...。」
クリスは悔しそうにそう言った。
「あ、貴方まで...!」
ジェシカはクリスを絶望した目で見る。
「だって仕方ねえだろ!それ以外に人狼要素が見当たらねえんだよ...。」
クリスは今にも泣きだしそうな顔でジェシカを見た。
「今日は...サンドラちゃんを処刑するわ...みんなもそれで良いわね...?」
リリアンも悲しげな顔でそう言った。
皆はその問いに沈黙した。
本当にサンドラを処刑するのだろうか...?
「沈黙は肯定と捉えるわ...。今日はサンドラを処刑...するわ...。」
そう言い、サンドラの処刑が決まってしまった。
「嫌ですの!死にたくありませんの!私は本当に人狼じゃないわ!信じて下さい...!!」
サンドラは泣き止まずその場に座り込んでしまった。
「ごめん、僕だって君たちを疑いたくなかった。」
ロディはそう言った。
「全部貴方のせいよ!貴方が疑うから!やはり貴方が人狼よ!貴方が死ぬべきだわ!」
ジェシカは泣きながらロディに向かって叫んだ。
ロディはその悲鳴に顔を歪めながら聞いていた。
「そろそろ処刑しなければ...銃を使える人は?」
ロディがそう言った時クリスが手を挙げた。
その手は酷く震えていた。
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作者名:とらんぷ | 作成日時:2018年11月5日 23時